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5日目_5 ページ28

聞いてはいけないものを聞いた。



二階で昼寝をしていて、ふと喉が渇いたから下に降りたのだ。
そしたら...




『Aちゃんは僕が貰うから、いいよね?』




『えっ...まって...!!』




僕は慌てて物陰に隠れた。
ふすまが開いてトド松が出て行く。



「...Aちゃん.....」



居間には悲しげに俯く十四松だけだった。
一歩、姿を現すと十四松ははっと息を呑む。



「い、...一松、兄さん.....」



居たんだね...と十四松が微笑む。
僕は微かに頷き、涙目の十四松の横に腰掛ける。


「聞いてたの?全部」



「Aちゃんは僕が貰うって所から」



「そ、そっか...」



お互いに無言になり、沈黙が訪れる。
それを破ったのは、十四松だった。



「Aちゃんって聞いて...どう思った?」



「別に...」



「何で関わってるんだ、とか?」








「別に...Aの事裏切り者って思ってないし」


「...え?」



その言葉に十四松は目を見開いた。




僕は十四松に告げる。





「皆さ...Aを裏切り者、嘘つきとか言ってるけど...





本当の嘘つきは、僕ら六つ子と、雪乃でしょ」




「雪乃...って」




「そう、Aの双子の」




今まで言いづらかったことがある。
だけどこの際に言ってしまおう。



「Aはいつも何で言ってた?

『トト子ちゃんとは帰っていない』
『突き飛ばしたりしていない』
『嘘はついていない』
『信じて』


それに対して、トト子ちゃんと雪乃は?

『最低』
『嘘つき』
『人殺し』



もしもAが本当のことを言っていたら?
雪乃はAの双子だよ?」




ようやく意味がわかったのか、十四松がばっとこっちを見た。






「本当の嘘つきは...




本当に、Aなのかな?」

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ギル(プロフ) - 続編がああああああああぁぁぁ(´;ω;`) (2021年10月27日 3時) (レス) @page50 id: 8a5fdb90b0 (このIDを非表示/違反報告)
50音P - 続編、、、、 (2019年1月17日 17時) (レス) id: dfac6954d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぎんまつ(プロフ) - 続編んんんんんんん!!! (2017年6月23日 6時) (レス) id: 6274d6d5a0 (このIDを非表示/違反報告)
日野 - 読ませていただいています、指摘すみません。 1日目6のトド松の台詞がパソコンになっていますので、修正お願いしたいです。 (2016年12月29日 12時) (レス) id: e1b4cd68cc (このIDを非表示/違反報告)
AOHA - 続きが、気になります!更新ファイトです! (2016年8月17日 0時) (レス) id: aedf60c910 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴鶴@メガネ=本体 | 作成日時:2016年3月7日 21時

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