十六話 ページ17
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｢難しく考えないでいいんだよ。とりあえず今日はKnightsだから、放課後にまた来るね。逃げないように｣
最後の一言に圧があった気がするな？
『はい』
チャイムなってからすぐ出たらさすがの先輩もわかんないでしょ。
｢ちなみに、真白くんにはもう口裏合わせてるからね｣
『えぇ……』
用意周到じゃないですか。
あんず先輩の本気度が伝わってくる。
かわいい顔して怖いんだからこの人……。
｢それじゃ、私はこれで失礼します｣
パタパタとかけて行ったあんず先輩。
忙しいんだろうな。そんな中で私に時間をくれたのか。
優しい人だ。まったく。
………そして、未だ残っている人が1人。
｢今度UNDEADにも来てよ！かっこいいとこ見せるからさ｣
『見たいのはやまやまですがそろそろ昼休み終わりますよ？教室に戻った方がいいと思いますけど』
UNDEADに行くかどうかは別としてなんで戻らないのかが気になるところ。
｢授業サボるから戻っても戻らなくても一緒だよ。なんなら一緒にサボっちゃう？｣
『朔間先輩に言いつけますよ』
面識ないけど。喋ったこととか一切ないけど。
｢うわ、朔間さんの名前出すのは卑怯でしょ〜。でもまぁいいや。Aちゃんと喋れたから｣
やり手。はいやり手。やっぱホストだわこの人。
『羽風先輩はアイドルよりホストの方が向いてるんじゃないでしょうか』
｢なんで急にその話になったのか俺知りたいな｣
もし羽風先輩がホストになればトップ3は固いと思うけど。
チャラさでいけるほどホストって甘くないのかな。
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作者名：さかな | 作成日時：2023年10月23日 21時
