Episode 03 ページ4
浦島坂田船の会議前。
今日は本当に大事なものだからとうらたんは坂田の家に泊まって一緒に来るらしい。
早く来た、一番乗りだと思えば想い人の従兄弟であり僕の相棒である彼がいた。
彼はソファーに片膝を立てて携帯を見ていたがドアの音に肩を揺らして僕の方を見て笑った。
「志麻くん、早いんやね」
「ん、あぁ。早く準備終わったからな」
ぼふっと志麻くんの隣に腰掛けると小さく声を漏らして携帯をパーカーのポケットに入れた。
「志麻くん〜……」
「はいはい、どうしたん」
「……Aさんが！ 可愛い！！」
「ア、ハイ……」
バンッと机を叩いて立ち上がればなんだそんなことかと言った様子で言葉を零した。
志麻くんはため息をついて 何があったん？
と問いかける。
はぁ、イケメンかよ……
「一目惚れ、したやん」
「あ、あぁ……」
「あれから暇さえあればカフェに行ってるんやけど……」
「おぉ、良かったやん」
「せやけどなぁ、あの子、歌い手してへんやろ？ で、俺は歌い手。炎上なんかしたらあの子にで迷惑かけてしまうやん。それが嫌でさぁ……」
進展も、告白も何も出来ない。
そう呟くと志麻くんははぁ？と少し怒気を含んだ声を漏らした。
「……センラさんのは、その程度の好きか？」
「好きだから……好きだからこそ、あの子に迷惑をかけたくないねん！」
志麻くんの紫翠色の瞳をしっかりと見据えて言えば軽い息を吐いてぽん、と僕の頭に手を乗せた。
「知ってる。それでこそ、センラさんやな。
Aが好きになっただけある」
柔らかい声が落ち着いた手つきと共に投げかけられる。
綺麗で凛とした、志麻くんの声はどことなくAさんに似ていて安心感がある。
「んじゃ、センラさん」
「へ？ どうかしましたか？」
「付き合ったとしてもさほど炎上しない方法をご存知で？」
「…………なくない？」
「ないです」
「なんなん！？」
――志麻くんが放った言葉がこれから、大きく物語を変えていくことになる。
「Aもセンラさんも安全に付き合える方法として、誰か想い人を作ってその影にリスナーさんたちが認めるかどうかを迷っている際にAと付き合ったことを公開すればいい。
架空の想い人をなるべく似せて、公開して……。すぐにバレるのよりかはいくらか楽なのではないでしょうか？」
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蘭渚(プロフ) - ただのセンラ―さん» いえいえ〜！ありがとうございます、聞いてみますね〜！ (2019年5月27日 20時) (
レス) id: b3cf2c91ae (このIDを非表示/違反報告)
ただのセンラ― - コメ返ありがとうございます！さかたんが歌ってるのでおススメですよ((更新楽しみにしてます (2019年5月27日 19時) (レス) id: 48d1717d9d (このIDを非表示/違反報告)
蘭渚(プロフ) - ただのセンラ―さん» コメントありがとうございます！わぁ、すごい嬉しいです！友達から聞いてタイトルだけ知ってる感じですかね〜、少し参考にしましたけどね……！本当に嬉しい言葉ありがとうございます、頑張ります！ (2019年5月27日 19時) (レス) id: b3cf2c91ae (このIDを非表示/違反報告)
ただのセンラ― - 題名からして大好きです。あれですかね、「僕は君のことが好きだけど君は僕のことが別に好きじゃないみたい」とか意識しましたか？(違ったらクソ恥ずかしい)まぁ、とにかく好きです。これからも頑張ってください (2019年5月27日 19時) (レス) id: 48d1717d9d (このIDを非表示/違反報告)
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