五条家の守り人 参

第129話 心配かけたくない ページ42

Aside

主「ん…ここ…は？」

この見慣れた天井…高専か

七「Aさん！」

主「七海さん…？」

七「目が覚めましたか？」

主「私…」

七「呪力の異常消費で体に負担がかかり倒れたんです」

主「…」

思い返せば、かなり負担になるような戦い方したなぁ

主「…っ！？」

体を起こそうと思ったが、すごく痛い

七「無理はされない方がいいですよ。3日も寝ていましたから」

主「3日！？」

あの日から3日もたったの！？

それだけ無理したんだ…

あれから3日…

主「七海さん…」

七「？」

主「悟様はもう帰ってきましたか？」

私の記憶では、海外の任務から明日戻ってくるはずだ

だけど、時々1日早く戻って来る時もある

このことを知られていたら厄介だ

七「まだ戻って来ていませんよ」

主「よかった…」

ちょっと安心した…

主「あの、このことは悟様には言わないで頂けますか？」

七「どうして？」

主「これ以上、心配をかけるわけにはいかないんです…私は“守り人”。五条家当主である悟様をお守りしないといけないので」

七「…わかりました」

主「すみません…」

七海さんは、口が硬そうだからきっと大丈＿＿＿＿






ーバァン！！


悟「たっだいまー！！」

と、元気よくドアを開けて入ってきた私の主

…主！！？

主「さ、悟様！？明日まで海外で任務じゃ…！？」

悟「Aに早く会いたくて…あれ？怪我したの？」

まずい…

見た目の怪我は硝子さんがきれいに治してくれたようだから、大丈夫なはず

問題は、ベッドの上ということ

主「大したことありませんよ」ニコ

笑って誤魔化すことにした

ごめんなさい

でも、貴方に心配かけたくないから＿＿＿＿






ーギュウ


主「！ 悟様？」

悟「…」

主「あの…」

悟「…うん、よかった」

主「？」

何がだろう…

そう考えていると、大好きな大きな手が私の頬を優しく撫でる

主「ん…」

くすぐったい

そして、止まった手

ふと悟くんを見ると、私と同じ青い瞳と視線が交わった



悟「ただいま」



主「おかえりなさい」



何度も交わしてきた言葉

その言葉言って、大好きな人に抱きついた＿＿＿＿

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