苦労人と女神さん。 ページ25
.
「この前は英智がすまんな、女神さま」
「はは、取りあえず椚センセにOK貰ったから良かったよ」
かちゃり、と眼鏡を押し上げて
「度し難い」と口癖らしいそれを呟いたのは、
副会長である蓮巳敬人くん。
彼が謝ってきたのは、この前のPR動画の件。
嵐くんと斑くんと撮った動画がボツになり、
生徒会長の英智くん自らが代役にかって出てくれたまでは良かったんだけど。
「英智くんがふざけるわ、助っ人の颯馬くんが刀振り回すわで」
「待て、神崎も居たのか？」
「うん。たまたま近く歩いてたから、って理由で英智くんが引っ張ってきてね……」
「アイツら……生徒会のメンバーとして、ユニットリーダーとして、俺から説教食らわせとかないとな。……はぁ、すみません」
敬人くんの深い溜め息に、
苦労が目に見えるように伝わってくる。
今度生徒会室にお茶でも持っていこうかな、
なんて考えていれば、
保健室のドアがそれはもう破れる勢いで、
バァンッと叩き開かれて。
「ここに居られたか、蓮巳殿！！！む、女神さまとお話中であったか？すまぬ！」
「貴様の話をしていたんだ、神崎！この前刀を振り回したらしいじゃないか？」
「まぁまぁ、敬人くん。落ち着こ？」
こめかみに青筋をたてて怒る敬人くんと、
急に怒られてポカンとする颯馬くんの間に入る。
敬人くんの長くなりそうな説教が始まりそうな気がしたから、私から簡単に説明させてもらった。
「なるほど、この前の『ぴーあーる』動画のことか。あの時は大変失礼申した、女神さま」
「ふふ、もう刀は振り回さないでね」
腰を直角に折って謝る、颯馬くん。
素直で、真面目なところが可愛い生徒の一人。
もう一人は、そのお隣にいる敬人くんなんだけどね。
ーーーーー
「なんで神崎は刀を振り回したんだ？」
「敬人の着替えシーンを映したからかな？」
「……英智、貴様」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 500人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゲイツ(プロフ) - アイスてぃー。さん» おかげさまで完結できました！こちらこそ楽しんで貰えて良かったです。コメントありがとうございます！ (2018年12月21日 22時) (
レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
アイスてぃー。(プロフ) - 完結おめでとうございます！楽しく見させていただきました！ (2018年12月21日 0時) (レス) id: fde611bcb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゲイツ(プロフ) - やまなみさん» 同担さん嬉しい！千秋沼は深いです、これからもドンドン推していきましょう！コメントありがとうございます！ (2018年11月20日 22時) (レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
やまなみ(プロフ) - もりちあ良いですよね！！！(唐突)以前まではもりちあは推しじゃなかったんですけど、気づいたら最推しに……もりちあ恐ろしや……(ｶﾞｸﾌﾞﾙ) (2018年11月20日 22時) (レス) id: 95be3cdce4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゲイツ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=1b00d6d4f017764a9af2cf0a2704329f...
作成日時：2018年11月18日 21時
