勘違いと女神さん。 ページ17
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「女神さま！た、大変ッスよ〜！」
本日もいつもと変わりない平和な一日が終了。
戸締りをして保健室を出たところに、
ブレーキがきかない暴走車ように突っ込んでくるのは、南雲鉄虎くん。
空手の道着に素足。
寒そうな格好をしているのに、走ってきたせいか、赤い顔には汗が滲んでいた。
「っ、はぁはぁ…あの、」
「落ち着いて。一旦呼吸整えよ？」
何が何やら分からないけれど、
鉄虎くんの背中を擦って、
テンパった気持ちを落ち着かせて。
息を整え終え、
私にしがみつくようにして、叫んだ。
「大将が、顔面血だらけで倒れてるッス！」
*
「あー、これはエラくやっちゃったね……」
遅れて保健室にやってきた紅郎くんの顔は、
額がぱっくりと割れて、血が滴り。
腕にも爪をたてられた痕が痛々しく残り、
はだけた道着から見える胸元は、痣が数箇所。
誰がどう見ても喧嘩の後な格好で入ってきた紅郎くんを、椅子に座らせ、手当てをしていく。
「ごめんね、消毒するから腕出して。ちょっと痛いけど我慢してね」
「……あァ」
「ね、紅郎くん。
何でこんな事になったか、聞いてもいい？」
ここに来て数分、
ほぼ無言を貫いてきた紅郎くん。
深い溜め息をついてから、
渋々とだけど口をゆっくりと開いてくれた。
「……部活の片付けが終わって、部員が全員武道場から出た後だ。俺は鍵閉めで一番最後に、武道場を出てな。まァ、一人だった」
武道場から職員室がある校舎までは、
わりと距離があり、人通りが少なく、外はもう暗くて視界が悪かったそうだ。
「そのせいもあってか、飛び出してくる黒い影に気づけなかった。情けねぇ事に油断して、この通りズタズタにやられちまった……」
紅郎くんは悔しそうに、
血がついた唇を噛み締めた。
喧嘩が強いで有名な紅郎くんを、
ここまでやる相手って、一体どんだけ強い人なんだろう。
そんな人がここ周辺を彷徨いているなんて、
かなり危険だし、これは警察の手も借りなきゃならないかも。
「……そっか。それで、その相手はどうしたの？」
「鉄が首輪して、柵に結び付けて貰った」
「え、そんなワンコみたいにしたの？」
「あァ。てか、みたいじゃなくて犬だしな」
「……え？」
どうやら私は勘違いをしていたらしい。
ーーーーー
「まさか、ワンコにやられたとはね」
「誰も相手が人間だとは言ってねぇだろ」
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ゲイツ(プロフ) - アイスてぃー。さん» おかげさまで完結できました！こちらこそ楽しんで貰えて良かったです。コメントありがとうございます！ (2018年12月21日 22時) (
レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
アイスてぃー。(プロフ) - 完結おめでとうございます！楽しく見させていただきました！ (2018年12月21日 0時) (レス) id: fde611bcb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゲイツ(プロフ) - やまなみさん» 同担さん嬉しい！千秋沼は深いです、これからもドンドン推していきましょう！コメントありがとうございます！ (2018年11月20日 22時) (レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
やまなみ(プロフ) - もりちあ良いですよね！！！(唐突)以前まではもりちあは推しじゃなかったんですけど、気づいたら最推しに……もりちあ恐ろしや……(ｶﾞｸﾌﾞﾙ) (2018年11月20日 22時) (レス) id: 95be3cdce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゲイツ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=1b00d6d4f017764a9af2cf0a2704329f...
作成日時：2018年11月18日 21時
