皇帝様と女神さん。 ページ12
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「女神さま」
よく澄み切った青空の下で、
緑のジャージ軍団が一つのボールを追いかけ、
校庭のグラウンドを走り回っている。
滴る汗。元気な掛け声。
シュートが決まってハイタッチし合って。
そしてまたボールを追って走り出す。
そんな青春の一コマを
遠く離れた校舎の中の保健室のベランダから
のんびりと眺めていると、背後から声がかかる。
「あ、英智くん。起きたのね、体調は？」
「仮眠とったら大分いいよ。……それより、外が騒がしいけど」
「ふふ。平気なら英智くんも一緒に見ようよ、面白サッカー」
寝起き覚ましにもなるだろうし。
おいでおいでと手招くと、嫌がりもせず
ベランダに出てきてくれた。
「……あぁ、やっぱり彼らか」
「三年生のクラス合同体育でサッカーだったみたい」
「サッカー？これはラグビー……いやドッジボールじゃないかな。僕が知ってるサッカーはこんなんじゃ無かったよ」
「はは、ちゃんとサッカーだったよ。さっきまでは」
誰かがゴールと違う方にボールを蹴り出した
かと思えば、誰かが手を使い(まぁ、ある人は髪でボールを操っていたけど)
挙句の果てには、
人にボールを投げ付け合う遊びになってしまった。
それからベランダの柵にもたれかかって、
しばらく窓の外の喧騒を眺めていた。
彼らのドッジボールは傍から見ても飽きない。
予想外の方向にボールが飛んだり、
仲間破れして鬼ごっこになったり。
ふと、隣の英智くんの様子を見る。
私の視線に気付いたのか、
パチリと、ラムネ色の目とかち合った。
「やっていることが子供っぽくて、くだらないよね。本当に彼らがアイドルだとは思えない」
「ふふ。素直に好き、って言えばいいのに」
途端、ふわりと風に舞ったクリーム色の彼の髪。
靡いたそれを指先で捕まえて、
その一筋を耳にかけながらそっぽを向かれた。
……怒らせちゃったかな？
優雅な英国の王子様みたいな彼だけど、
実際は子供っぽくて、素直じゃない、
歳相応の男子高校生だったりするから。
「本当に見てて飽きないよ。
彼らも、君も、ね？」
ーーーーー
「皇帝も女神には敵わないみたいだよ」
「らしくないな、どうした英智？」
「……彼女の前だと気が狂うようでね」
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ゲイツ(プロフ) - アイスてぃー。さん» おかげさまで完結できました！こちらこそ楽しんで貰えて良かったです。コメントありがとうございます！ (2018年12月21日 22時) (
レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
アイスてぃー。(プロフ) - 完結おめでとうございます！楽しく見させていただきました！ (2018年12月21日 0時) (レス) id: fde611bcb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゲイツ(プロフ) - やまなみさん» 同担さん嬉しい！千秋沼は深いです、これからもドンドン推していきましょう！コメントありがとうございます！ (2018年11月20日 22時) (レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
やまなみ(プロフ) - もりちあ良いですよね！！！(唐突)以前まではもりちあは推しじゃなかったんですけど、気づいたら最推しに……もりちあ恐ろしや……(ｶﾞｸﾌﾞﾙ) (2018年11月20日 22時) (レス) id: 95be3cdce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゲイツ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=1b00d6d4f017764a9af2cf0a2704329f...
作成日時：2018年11月18日 21時
