九九 ページ10
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【視点→A】 5月12日 16:45
真ちゃんに「好きなやつ誰やねん」って聞かれて、ちゃんと答えたのに……真ちゃんは、不服なようで。
ずっと黙っている。
暇だ
図書館の本は…さっきネタバレを食らったので、読む気が失せた。
ヒマヒマなのだよ〜。
こういう時は、九九を唱えると良いって幼馴染が言ってた。取り敢えず、9の段やっとくか……
「くいちがく…くにじゅうはち…くさんにじゅうさん…」
「27なのだよ」
「あ、マジ?」
ではでは、気を取り直して。
「くさんにじゅうしち…くしさんさんじゅうに…」
「36なのだよ」
「あ、マジ?」
じゃあ気を取り直して……って
「真ちゃん……物知りだね」
「大抵の中学3年なら言えるのだよ馬鹿め」
「バカっ……!ヒドイよ真ちゃん!」
ナンダヨ!自分は頭良いからって!数学苦手な人の気持ち分からねぇんだろ!あん!?
と、1人でやさぐれていたら、真ちゃんがボソッと呟いた。
「少しなら教えてやらんこともない」
「し、真ちゃん……!」
このあと滅茶苦茶勉強した。
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作者名:早咲サクラ | 作成日時:2014年5月16日 17時