お調子者２号【宮地清志】

( 7 )なーにこれ。 ページ8

A「え、なに。信号待ちでジャンケンで負けた方が漕いでんの？」

高尾「そ。んでずっと負けっぱなし」

緑間「当たり前なのだよ。
俺は毎日欠かさずラッキーアイテムを所持しているからな」



翌日の朝、和成と一緒に登校すると自転車とリアカーが繋がったものを漕いでいる。



A「さすが真ちゃん」

緑間「おい、その呼び方は辞めるのだよ」

A「え〜？なんで？？ｗｗ」



ケラケラと笑いながら軽く小走り。
真ちゃんがお前も乗ればいいのだよと言うが、私にはちょっと乗る勇気は無い。

「疲れね？」と和成に心配されるが荷物だけはリアカーの方に放り込んであったので全く問題ない。


体育館に着くなり、私はタオルの準備を始めた。
部費削減のためか、朝練はお水らしい。
大変だね。

でもタオルは別に洗濯すればいいものなので用意する。


少し忙しいがこの忙しさが何気楽しい。
特にもうすぐインターハイという大会の予選があるらしい。


監督に朝練はこれを見ておけと渡されたDVD。
この高校を含め、王者と言われている高校の昨年の試合のDVDだった。



A「なーにこれ」



正邦という高校の試合を見ているが手足左右が同時に出ている。
人間の走り方として普通の走り方ではないだろう。



監督「あぁ、それは古武術だね」

A「へぇ〜…って監督！？」



よほど自分がDVDに集中していたのか、部室に入ってきていたのに全く気付かなかった。


でも、古武術か。

あとで図書室にでも行って調べよ。

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