お調子者２号【宮地清志】

( 23 )不機嫌。 ページ24

ﾋﾟﾘﾘﾘﾘｯと携帯のアラームが鳴る。
約30分、少ないけどまぁまぁの仮眠になったと思う。


…まぁすっごい眠いけどね。


半分寝惚けながらとぼとぼと和成の部屋の部屋に行く。
入ると今度はまた化学の復習でもやっているのか真ちゃんに怒鳴られている和成が居た。



A「…まぁーたなんか忘れたの…
…っ！？」

「「！？」」



何も無いのに足をよろけさせ、前向きにと倒れる私。
やっば、このままだと宮地さんに突っ込む…!!



宮地「…ぅっと、あぶねー」

A「っわ、すみません。
ありがとうございます」

宮地「気をつけろよ」



まるで抱き締められるかのように受け止められた私。
思わずサッと離れる。



A「…ってなに和成どうしたのムスッとして」

高尾「何でもねーよ？」



相変わらず勉強が出来ないのでちょっと不機嫌なのか。
でも前からだから別に関係なさそうだなぁ。

なんて思いながら勉強の続きを始める。



高尾「そいやA。
テスト最終日、部活ねーし最近出来たカフェ行かね？」



最近出来たカフェとは、学校の登下校で通る道に出来たまあまあオシャレなカフェである。
和成が珍しいなと思うけど、真ちゃん程ではないがまあまあ甘党の私の為だろうか。

だが、



A「え、なに。あのカップルいっぱい居るとこ？
虚しくなるのに？」

高尾「そ、だから恋人のフリして。
行けんだろ俺らなら」



恋人か。
顔は若干似てるが私は和成のようにセンター分けの前髪でもないし、ちょっと化粧すれば分からなそう。

「パンケーキもあるぞ」と言われ、釣られる私。食べたいもの。



A「…行けるな」

高尾「おっけー、じゃあ忘れんなよ」



さっきの不機嫌はどこへやら。
随分とテンションの上がった和成は「じゃあ勉強頑張っかー！」と勉強を再開始めた。


で。


なんで今度は宮地さんが不機嫌なんですか。
訳分からないよ。

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