カーテンコール ページ11
舞台は盛況のうちに幕を下ろした。
他の女の子たちの波に乗って会場を後にする。
階段を登り切って地上に出て、賑やかで眩しい繁華街の空気を吸うと私はうっとりとため息をついた。
『舞台』という言葉がこんなに似合うライブは他にないだろうと思わせるようなライブだった。
衣装を身に纏った影片くんは、普段とは別人だった。
歌やダンスも勿論すごかったけれど、私が何より驚いたのは表情だ。
いつも私に向けるような、ほろほろと溶けていきそうな暖かくて柔らかい笑顔ではなく、キリッとしていて、完璧で、それでいて情熱的だった。
(あんなの見せられたら、みんな好きになっちゃうよ)
帰ったら、感想のメールを送ろう。
すごかったって、かっこよかったって言おう。
頑張ってた影片くんを思いっきり褒めて労いたい気持ちでいっぱいになった。
早くメールを書きたい一心で、自然と私の足は速くなった。
(そういえば、影片くんの『お師さん』…)
ついつい影片くんばかり見ちゃってたけど、『お師さん』も人を惹きつけるものを持ってる人だった。
影片くんがいつも言ってる『完璧』がピッタリな人だった。
(どこかで見たことあるような……？)
うん、あんな印象的な人、一度見たら忘れない。
でも、どこで見たんだっけ…？
その時、携帯がポケットで震えた。
影片くんからの着信だ。
「もしもし？」
「あ、Aちゃん！今どこ？」
ライブの感想を言う前に質問されてしまった。
「えっと…今繁華街出て、商店街の方に向かってるよ。」
「んあ、そうなん！？」
影片くんが電話の向こうでアワアワしているのが分かる。
「どうしたの？」
「ん、っと…お師さんがな、Aちゃんに会いたいらしいんよ。」
…ん？
3秒考えて、私は電話口だと言うことも忘れて叫んだ。
「………ええっ！？！？」
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milena(プロフ) - カムイさん» コメありがとうございます！お褒めの言葉嬉しいです！これからも可愛いみかちゃんの話を思いつきましたらこちらに書くつもりですので是非また読んでくださいね。 (2017年7月1日 23時) (
レス) id: ec31ce329b (このIDを非表示/違反報告)
カムイ - メチャ面白かったです！みかちゃん可愛かったです〜♪みかちゃんすごい好きなんですけどもっと好きになりました！こんなに素晴らしいお話を考えられるってすごいと思います！ (2017年7月1日 11時) (レス) id: 93936313e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：milena | 作成日時：2017年3月16日 20時
