８話 ページ8
元太「ありゃ？風船みたいなものがウネウネしてる!」
浅野「あれは気嚢と言って、ヘリウムガスが詰まっています」
浅野の説明に、光彦と歩美は気嚢を見上げた
光彦「まるで、クジラの肺のようですね」
歩美「ホント!生きてるみたい」
博士「まさしく、クジラの腹の中を上っとる気分じゃのう」
阿笠博士も感心したように声を上げた
エレベーターは船首から船尾へと貫くクルー用の通路を通過し、大波のようにうねる気嚢の群れの中へ入っていくと、ほどなくしてスカイデッキに到着した
エレベーターの扉が開くなり小五郎が飛び出し、壁に手をついて苦しそうに呼吸をする
エレベーターから駆け出した子どもたちは、天井の展望窓から光が降り注ぐ明るいデッキに、感嘆の声を上げた
歩美「わあ、明るーい!」
光彦「空が見えますよー!」
両サイドにはヤシの木が植えられ、三十メートルほど伸びたデッキの先には大きな円形の台があった
円台の上には台座に乗せられたガラスケースがあり、その前の床には茶と白の市松模様になっていた
数名の刑事たちがガラスケースを囲むように立っている
浅野「ここが鈴木相談役ご自慢の＿＿＿」
次郎吉「スカイデッキじゃ。屋根は一部開閉式でな。日光浴をするも良し、星を眺めるのも良し。楽しみ方はいろいろじゃが、今回は彼奴らを捕まえるために」
次郎吉「ちょっとした仕掛けを施しておる」
円台に上がった元太たちがガラスケースのお宝を見ようとすると、刑事たちが前に立ちはだかった
元太「お宝見せろよ!」
「子どもが見るもんじゃない」
歩美「えー」
光彦「いいじゃないですか」
「ダメだ!」
刑事の一人が歩いてくる次郎吉を見つけると、「あんたね!」と文句を言いたげな顔で走り寄ってきた
小五郎「中森警部!」
小五郎が刑事に声をかける
中森「ああ、毛利さん。あんたも……ああ、ちょっと!」
次郎吉は中森の横を通り抜け、円台に上がった
子どもたちをはじめ一同がガラスケースに群がる
次郎吉「紹介しよう。あれが今日、彼奴らをおびき寄せるラピスラズリ、ビッグジュエル《レディー・スカイ》じゃ」
ガラスケースの中には白い手袋をしたマネキンの手が置かれ、その薬指には金色の斑点が光り輝く群青色のラピスラズリの指輪がはめられていた
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお - たまに同じ文章が2回続くことがあります。改善すれば、文字数も少し足りるのではと思います。怪盗キッドには仲間がいるんですか？中森警部が「ヤツら」と言ってますが、もう１人怪盗がいるなら人物紹介などしてもらえたら嬉しいです。 (2023年4月6日 9時) (
レス) @page10 id: e2c1a012e2 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2022年4月30日 8時) (レス) @page21 id: 7b9ba0e34a (このIDを非表示/違反報告)
京川歌恋 - 更新ってもうしないのですか？影でずっと読んでていい作品だなと思うのですが。赤井さん大好きで！更新お願いします！もし良かったら天国へのカウントダウンもみたいです (2019年12月23日 0時) (レス) id: 9af56d7aaf (このIDを非表示/違反報告)
志恵 - 続きみたいです〜！更新頑張ってくださいね！あ,あと,リクです！時計仕掛けの摩天楼お願いします！ (2018年8月7日 16時) (レス) id: 5d474fb87c (このIDを非表示/違反報告)
れもん猫(プロフ) - 続きが見たいです！更新楽しみに待ってます…！ (2018年6月15日 19時) (レス) id: 193ec03bd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sorimachi
| 作成日時：2017年12月1日 22時
