第五十二話 女神の答 ページ9
先生の言葉を受け入れたい反面。
甘言だと拒む自分がいる。
「誰に何を云われようと、Aの人生はAのもの。
もっと、自分の心を愛せ」
もっと、自分の心を。
「改めて聞くぞ、A。
したいのは、誰じゃ?」
私の、したい人。
愛情表現を、接吻を、したい人。
「……私は…………首領に、したいです」
「なぜ?」
「それは――」
それは。
「――それはっ、首領が、好きだから……!
好きだから、したいのです!
忍ぶができないほどに、愛して……いるのです……!」
目尻が熱くなってぼとぼとと大粒の涙が出てくる。
今まで、私は、“誰にもこの感情を言わなかった”。
「あぁ……中也も、
ようやく、素直になったのう」
肩を引かれ。すっぽりと先生の胸に収まる。
髪を撫でてくれるその手が、温かくて、優しくて――
顔を埋めて泣いた。
「全く……女を泣かせるとは……
あの
頭上でふう、と息を吐く音が聞こえた。
その前に、何か言いっていたような気がしたが
自分の喘ぎ声でよく聞き取れなかった。
――泣き止むまでの終始、その腕に抱かれ、夢の中へと誘われた。
嗚呼、最悪だ。
今になって疲れが来るなんて。
それに、嗚呼。
もうすぐ、誕生日だなんて。
(人生上手くいかない事ばかり)
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臣民(プロフ) - みぃさん» ここまで閲覧して頂き、誠に有難う御座います! 私が書く森さんはただでさえぶっトんでいるのに次回作は更にそれを加速させそうです(苦笑) 少女漫画の様にまたキュンキュンとさせられることを目標に、頑張ります! (2018年7月16日 13時) (レス) id: d39d595e1e (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 幸せな終わり方でしたね!! キュンキュンしました! 次回作楽しみにしています! 完結お疲れ様でした! (2018年7月16日 7時) (レス) id: d688bcfef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:臣民 | 作成日時:2018年5月27日 18時