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「ないに、決まってる。」
意識が途切れた理由は、自らその喉を切ったから。人はこんな傷一つで死ぬのだ。
死ねばいいと願った。全部に絶望したから。だから、
「(......目を閉じれば、終わる。)」
............これは、私が目を開けてすぐに書いたことらしい。
体験した覚えは特にない。
ガーニック「母さん、今日も花を持ってきたよ。母さんの目の保養になるかと思って。」
「......」
ガーニック「......まだ二人の記録を流していたんだね。たまには普通のテレビを見なよ。」
「何も思い出せないんだ。お前が息子ということさえも......ただ、見ていると暖かい気持ちにはなれる。親子というのは本当なのだろう。私が自ら両親を殺したことも。だから、生きる気力を得られない。」
書いただろうか。そんな光景を目にしただろうか。
「すぐに思い出す、頑張るよ。罪から逃げるなと自分自身に叱ってはいるが、そんな言葉では昔の私を呼び起こせないんだろうな。」
ガーニック「早く思い出してね......俺、寂しいよ。」
「すまない。フィヨルドさん、だったか。もし私がダメだったら、彼を頼んでもいいだろうか。」
フィヨルド「ああ。」
「ありがとう。」
こんなにもいい家族がいるのに、お前はよく逃げるんだな。
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作者名:琲世 | 作成日時:2022年11月25日 11時