【黒子のバスケ】愛しているから閉じ込める...2【赤司征十郎】

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[赤司side]



「それにしてもさ！赤司、ホント幸福者だよね！」


とある程度酒が進んで葉山さんがそう言った。

突然の事で反応に遅れた。


確かに俺は幸福者だが、それは何を指しての幸福者なのだろう。


「だってさ、こんな美人な奥さん居てズルいよ！結婚するまで２年だっけ？で、今結婚して２年？何そのリア充！」
「今更嘆いても遅いだろ。赤司は勝ち組なのは今に始まった事でも無いんだ」

とつまみながら根武谷さんが言う。

Aは花より団子で、此処のだし巻き玉子がお気に入りだからそれをひたすらに頬張っている。

なんて可愛い。


「勝ち組は昔から勝ち組だ」

と黛さんも言う。

「そうなんですけど〜…不公平にも程がありますよね〜」
「高校時代の征ちゃんを思い出してみなさいよ、小太郎。征ちゃんが美人で可愛い奥さんを作らない訳無いじゃない」
「…確かに……」

俺は一体どう思われているんだ。

そもそもAに告白してフラれてばっかだったのに。

だがAとは必ず結婚するだろうと確信していた。
寧ろA以外はあり得ないと思っていた。

それは確かだ。


「あ、そういえば二人の結婚式もっと大きくやると思ってたんだけど普通くらいだったね」
「Aがそこまで金をかける必要は無いと言ったので。でも俺の我が儘でAのウェディングドレスに一番金をかけましたね」

と言って酒を一口飲んだ。

そう。
Aには良いものを着せたかった。
Aはどのドレスも似合ってしまったけれど、一番似合うドレスを予算を一度忘れ選ばせてもらった。

「ね、A。とっても綺麗だった」
「え？」

とAが何も聞いていないことは知りつつ、Aに話を振るとやはり聞いていなかった。

俺はAの頭を撫でる。


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