【黒子のバスケ】愛しているから閉じ込める【赤司征十郎】

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[赤司side]


企画開発会議が終わるとすぐに愛する妻Aに電話を掛ける。
社員達が挨拶してくれるのを適当にあしらいながら、電話を掛けるとAが出てくれた。

電話口から聞こえる愛しい声。


「もしもし、A？忙しかったかな？」
「ううん、今片付いたところですよ。あ！翔君！今日のパフォーマンス良かったよ！着替えたら車で待っててね！」

と今期待の新星とされているモデルだろう。
Aも絶賛していたからよく覚えている。

嫉妬した事を。


「…終わっていないんじゃないかい？」
「違いますよ。まぁ今から次のロケの打ち合わせに行かないといけませんけれどね…」
「…最近はいつもそうだ。俺は後回し。仕事なのは分かっているがあまり男を相手しないでくれ」

と話しながらエレベーターに乗り、社長室のある最上階まで行く。

エレベーターには秘書の土屋と副社長の曽根が乗っている。
会話を聞かれても別に構わないが。


「今日は帰ってこれるんだよね？」
「はい、地方ロケはこれで最後ですから。んっ…あ、ごめんなさい…」

とAの少し踏ん張る吐息が聞こえた。
多分ロケバスにでも乗り込んだのだろう。


「なら今夜は疲れているだろうから外食ではなく俺が何か作るよ。何がいい？」
「う〜ん…そうですね……ちらし寿司が食べたいです！」
「本当にちらし寿司が好きだね。分かった、ちらし寿司だね。期待して待っていろ」

と言うとAはクスクス笑う。
それを目の前で見れない事に残念だ。

「まぁちらし寿司に期待もなにも無いけれどね」

社長室に入り椅子に座りながら話す。


「早くAに会いたい」
「私もです。でももうすぐで会えますよ」

とAは言ってくるので時計を見ながら「そうだな」と返した。

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