【あんスタ】転校生と愉快すぎる仲間たち。（２） (ページ27)

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七種と最悪の文化祭ページ27

『何でここにいるの』
「僭越ですがAさんのスマホにGPSを付けさせて頂きました☆」
『まじで勘弁してくれ』

何とかしてくれよこの常識外れ野郎を。
その内盗聴器とか付けられそうで怖ぇよ。

「お暇でしたら自分と回りましょう！」
『いや、大丈夫。七種君こそ他の3人は？』
「自分、群れるのは嫌いなんです！なので別行動をしているんですよ☆あっはっは！」

こいつと文化祭を楽しめる自信が無いんだわ。

『じゃあ私はこれでっぐえっ』

面倒な事に巻き込まれたくない一心で七種に背を向けると首根っこを掴まれた。

「前にも言った通り、逃がしませんよ☆
大人しく自分に従って貰いたいであります！」

__そんな訳で不本意だが七種と文化祭を回る事になってしまったのだ。

「Aさん、此方もどうぞ！自分が食べさせてあげましょう☆」
『いや、自分で食べるから』
「口を開けて下さい☆あ～んですよ！」
『無理矢理突っ込んでくんな！！熱っつ！！！』

出店で買った出来たてのたこ焼きを開けてもない口に押し付けてくる七種。
せめて冷まして渡せよ。

『熱いから！！』
「では僭越ながらフーフーさせて頂きますね！」

指摘をすれば眼鏡を曇らせながらたこ焼きに息を吹きかける。
熱々のたこ焼きねじ込んでくるとかどこのバラエティ番組だよ…。

「これで大丈夫であります！ではあ～ん☆」
『あ、あーん…』

自我を押し殺して七種に爪楊枝に刺さったたこ焼きを食べさせられた。
たこ焼きは勿論美味しかったがこいつのせいで要らない労力を使ってしまった。

『…』
「あっはっは！自分と貴女、恋人同士みたいですね！
何なら口移しでもしましょうか！」
『黙れ。』
「そういう強気な所も可愛らしいですね、Aさんは！
だからこそ自分の物にしたいのです☆」

口に入ったたこ焼きを全て飲み込むと満足そうに自分もたこ焼きを食べ始める七種。
私も自分で買ったクレープを1口齧る。

程よい甘さが疲れた体に染み渡るな…。

そんなクレープを堪能している私に七種が何かを企んだ表情で顔を近付けてきた。

『…何』
「自分にもあーんして貰いたいであります！」
『…はぁ…。はい。口開けろ』

どうせ断ってもこいつの事だから簡単には引き下がらないだろうと渋々クレープを七種の口元に持って行く。

「従順になって来ましたねAさん。」
『いいから早く食え』
「ではあ～ん…」

__「貴様ら何をしている。」