【あんスタ】転校生と愉快すぎる仲間たち。

天祥院先輩降臨 ページ9

「…天祥院には関係ないでしょぉ！？」
「生徒会長として後輩虐めは見逃せないよ。
それに彼女は今日転校してきたばかりの小さな小さなリトル雛鳥だ。」
『いやリトル雛鳥ってなんだよ』

そう軽く腕を組んでにっこり立っていたのは紛れも無く天祥院先輩だった。
いやまさかここに来て天祥院先輩に助けられるとは思わなかったよ。

「それに君は彼女の事をよく知らないだろう？
お互いの事をまだ良く知らないのに突っかかるのはどうかと思うよ。」
「…ﾁｯもういい！覚えてなよ転校生！」
『わっ』

急に首根っこを話され尻餅を付く。
死ぬかと思った…。
あの人はブラックリストに入れておこう、要注意人物だ。

「全く…。彼も悪い子では無いんだけどね。
立てるかい？」
『あ、ありがとうございます…』

溜息を1つ零して手を引いてくれた。
…第一印象が最悪だっただけで、もしかしたらこの人も話せば仲良くなれそうかも知れない。

って私単純すぎるな！？



「クラスはどうかな？やって行けそう？
もし不満があるなら隣のB組に移籍する事も出来るからね。
B組なら真緒も居るし安心だ。」
『いえいえ！結構馴染めてます！
特に颯馬君…蓮巳先輩のユニットの子とは。』

「あぁ、神崎君だね。それなら良かったよ。

…そうだ。今日の放課後ガーデンテラスに来ないかい？
僕は紅茶部の部長を務めていてね。
美味しいお茶とお菓子もあるし良かったらおいで。」

紅茶部なんてあるんだ…！！
流石夢ノ咲学院。普通の学校とはやっぱり違う。

『はい、是非行かせて頂きます！』

いやちょっと申し訳なく思えて来た。
やっぱり第一印象で人間決めつけるのは良くない。

『天祥院先輩…いや、英智先輩も良い人ですね』
「良い人…なのかな…？そんな事言われたのは君だけだよ。」
『最初は本当に関わりたくない！って感じだったんですけど、こうやって話してみたら話しやすくてほんわかします！』
「……！…君は変わった子だ。この僕を良い人だなんて…。」

驚いた顔をして優しく微笑む英智先輩。
その表情は何処か切なさを含んでいて＿＿＿＿＿


__「A殿ー！！はんばぁぐが出来たぞ！」

すると後ろから颯馬君に名前を呼ばれた。

『あっ忘れてた！』
「行っておいで。放課後にまたゆっくり話そう。
じゃあ僕はこれで失礼するよ。」

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