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えーちの手作り弁当。 ページ1

「AちゃんAちゃん。
今日のご飯を作って来たから食べなさい。」

スタプロで仕事をしているとデスクに三段のお重が置かれた。

『…え?』

お正月以外で見た事の無いお重とにっこり笑顔の英智を交互に見る。

今日のお昼ご飯って…これがお昼ご飯って事?
いや、絶対中身伊勢海老とか入ってますよねこれ。
この人の事だから中身は五つ星シェフに作らせたり…。

「君の為に作ってみたんだ。
料理なんて初めてで結構大変だったよ。」

そう口では言わないが「今すぐ食え」という圧を目で掛けられる。
いや、食いずれぇよ。

『英智が作ったのなら頂こうかな…』
「ふふっ。残さず食べてね♪」

英智さん、気持ちは分かるよ。
作ったからには完食して欲しいよね。分かるよ。
でも明らかに量が多いんだわ。

取り敢えずお重の蓋を開けよう。そう思い、1段目の蓋を開けた。

すると真っ黒い球体が9つギュウギュウに詰められていた。
…もうここでリタイアしてもいいですかね?

『…爆弾?』
「ばくだんおにぎりだよ。黒いのは海苔。
海苔を食べてノリノリ〜♪だよ。」
『あぁ、なるほど。』

つまらないギャグには敢えて反応せず気が進まないが2段目の蓋を開ける事にした。

『キャァッ!!』

中身を確認すると同時に思わず悲鳴をあげてしまった。
入っていたのは鳥丸々一匹を照り焼きにしたであろう物。生々し過ぎて見たくない。

「七面鳥だよ♪ ビックリしたかな?」
『え、英智…。お願いだから丸々は辞めて…。』
「君の為に作ったんだよ?」
『でもちょっと…』
「そう?」

お重に七面鳥詰めてくる奴どこに居るんだよ…。

そして最後の段に手を掛ける。
どうせ変なものしか入ってない…。

と、期待はせずに三段目の中身を確認する。

そこには予想もしていなかったものがポツンと入れられていた。

「じゃじゃーん。僕のぬいぐるみだよ。
お子様ランチにもおまけは付いてくるだろう?」
『既に5体英智に貰ってるけど…』
「多ければ多い程良いでしょ?」

そうお重の中に入れられたぬいぐるみの頭に付けられた紐を人差し指に通しクルクル回す英智。

「あぁ、完食するまで帰さないからね。」
『は!?無理無理!!こんな量食べれる訳』
「僕も食べるから大丈夫。今日は2人でディナーだね♪僕にとっては最後の晩餐かも知れないけど。」

あんたが言うと洒落にならんからやめろ。


「喜んでもらえてよかったよ。」
『何処を見てそう思ったの?』

えーちの愛が重い。→



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設定タグ:あんスタ , 短編集 , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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そら@蓮巳敬人の守護神(プロフ) - 紅狼鬼さん» 初コメありがとうございます!楽しんで貰えたようで嬉しいです!笑更新もまだまだして行くつもりなので良かったらこれからも宜しくお願い致します! (2021年9月26日 23時) (レス) id: 92b3941dae (このIDを非表示/違反報告)
紅狼鬼(プロフ) - 初コメ失礼します!凄く面白い作品です♡失礼ながら、笑いながら読んじゃいました(〃ω〃) (2021年9月26日 20時) (レス) id: d797059a97 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そら | 作成日時:2021年9月18日 21時

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