【あんスタ】夢ノ咲アイドルの日常☆【短編集】 (ページ6)

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嫌よ嫌よも好きのうち。《漣ジュン×七種茨》ページ6

「これはこれは！まさかこんな所でジュンに会えるなんて！」

「げ、茨…。」

今日は何の用事も無くオフの日。
普段忙しくて休まる時が無いからと一人で今話題の「イチゴミルクパフェ」が置いてあるカフェに来ていた。

ここなら一人で心休まる…と思っていた矢先、今1位2位を争う程会いたくなかった人物に会ってしまった。

「何でアンタがここにいるんすか」

「自分もオフでして前からこの店気になっていたんですよ！
まさかジュンも来ていたとは！」

胡散くせぇ笑顔で当たり前の様に前に座った茨。

「誰も座っていいなんて一言も言ってませんけどねぇ…。」

「あっはっは！冷たい事を仰る！
自分とジュンは同じ「下っ端」じゃないですか！
仲良くしましょう☆」

「下っ端って…いちいち一言余計な奴っすね…。
アンタが嫌われる理由が分かりましたよぉ。」

「嫌われる事には慣れているのでご心配なく！
ところでジュンは何を頼んだんですか？」

そう言う茨は制服のブレザーを椅子に掛けてネクタイを緩める。

「イチゴミルクパフェっすよ。
オレ、苺好きなんで。そう言う茨は何を頼むつもりなんすか？」

「自分は勿論、デラックスプリ…ゴホンッ、ブラックコーヒーを一杯飲みに来たんです。」

「すいませーん、デラックスプリン一つお願いします」

「かしこまりましたー」

「ちょっと、ジュン！？
自分、プリンなんて食べませんよ！」

「アンタの好みくらい知ってるっすよ。」

茨はこう見えて甘党だ。
特にプリンが好きで良く事務所の冷蔵庫に「七種」と自分の名前を書いたプリンが入っている事をオレは知っている。

まぁ本人はバレたくないらしく隠しているらしいっすけど…。
事務所の人達は殆ど知っている事を茨は知らない。

「…他の人達には内密にお願いしますよ。
特に教官殿…いや、弓弦には。」

「別に恥ずかしがる事無いんじゃないっすかぁ～？」

「自分のキャラに合わないじゃないですか。」

「今流行りのギャップ萌えで通せばいいんじゃないすか。」

「それ自体自分のキャラじゃないんですよ。
ジュンには分からないでしょうね。」

「それ、馬鹿にしてます？」

「馬鹿にはしていません。嫌味というべきでしょう！あっはっは☆」

オレは此奴のキャラがどうのこうのとか、胡散臭い話し方や作り笑い…全てにおいて気に入らない。

…でも決して嫌いでは無かった。

「仕方ない、付き合ってあげますよぉ。」

ーアンタの言う「下っ端」同士仲良くしてあげますよ。