兄弟の難しさ ページ34
アリババside
宿屋での殺人が起きた翌日…
俺達は再びエリオハプト王国にやってきた…
執政官のナルメスに昨日の事を話した
そしてシンドバッドが「呪い」の正体に気が付いていたのではないのか問いただした…
そして決断したナルメスがこのエリオハプトの真実を語ると告げた…
事の始まりは数ヶ月前…先王のアテンクメン王が崩御した事から始まった…
先王には2人の息子がいた…
長男で第2妃の息子であるアールマカン
次男で第1妃の息子であるシャルルカン
アールマカンさんは第2妃の子息であった為に王位継承権は低かったが、弟のシャルルカンはまだ齢9歳と幼く
アールマカンさんが王位に即位されたと…
アールマカンさんが即位された翌月…第2妃が突然亡くなったらしい
程無くして市中でも同様に突然死が続いた、皆…若き王・アールマカンさんを支持する者達ばかりだった
アールマカンさんの後ろ楯となる人達が次々亡くなる最中…
宰相のガフラーが…
「先王のお怒りだ、これは「呪い」だ!!」とエリオハプトの民の前で公言したのだと言う…
それからは先王派…鎖国的な方針を…
現王派の開かれた国にする派閥争いが起こったそうだ…
アリババ「成る程…概ね事情は把握しました…それと」チラッ
スフィントス「…」
アリババ「スフィントスが昨日、宰相のガフラーに汚らわしい一族…と罵られた件でお尋ねしたいのですが…もしやカーメン一族は」
スフィントス「!!」ビクッ
ナルメス「…お察しの通りです、カーメン一族は現王…アールマカン様派の一族でした、そして…先王の代で時期王候補や市井の流行り病の争いの最中…全ての汚名を背をわされた一族なのです…」
アリババ「やっぱり…」
スフィントスの異様な怯えかたには納得と合点がいった…
もしかしたら、また都合よく利用されるんじゃないのかという疑心暗鬼に陥っていたんだ…
ナルメス「スフィントス…君の一族には本当に申し訳のない事をしました…我々が力不足だったばかりに…さぞかし苦労してきた事でしょう…」
スフィントス「え…あ!!その」
皆「!!」
スフィントス「確かに僕は小さい頃…色々辛い事ばかりでした…けど」チラッ
アリババ「…」
スフィントス「…そのおかげでアリババ様に…僕が支えるべき我が王に出会えました」
ナルメス「…そうですか…」
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作者名:修羅 | 作成日時:2017年12月4日 11時