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「なぁ監督生、もう一回!」
「エース……!」
「僕もお願いできるか?」
「でゅ、デュース!」
「俺様もなんだゾ〜!」
「グリム!
……もう皆、名前なんていくらでも言えるんだからさ、
今いっぺんに言わなくてもいいと思うんだけど……!」
「いや、まさか監督生が喋れるとは思ってなかったから……
つい……」
「俺はロボットじゃないですー!」
こうして馬鹿笑いできるのもいつぶりだろうな。
まるで、今は世界に色を塗っているような、そんな感覚に浸される。
あぁ、本当に夢じゃない。
もしこれが夢だとしたら、
……絶対に冷めたくない。
「! 監督生、どうした!?」
「え、何が?」
「いや何って、お前」
泣いてるぞ
「子分〜、どうしたんだゾ……?」
「いやぁ、あはは、なんでもないよ……。ただ、欠伸が」
エースがため息をついて、その後俺に鋭い視線を向けてきた。なんだよ、怖いな。そう言ってやろうと思ったのに。
「……お前、まさかまだ夢だと疑っているとかじゃないよな」
「……」
「いや図星か。もっといい言い訳合っただろ」
三人が笑いながら俺を見てくれている。
俺に、向き合ってくれている……!
「監督生。
僕らが監督生に付き合って"あげている”わけじゃないから
な。それとさっき、シェーンハイト先輩に嫌なほど夢じゃないって証明されていただろう」
「例えこれが夢だとしても、俺様達はお前を見捨てたりなんか絶対にしないゾー!」
あぁ、この三人(二人と一匹)は、どうしてこんなにも図星を突いてくるんだろう。
「? そりゃそうだろ、」
だって俺ら、
「「入学前からずっと一緒にいたじゃん」」
「俺様に至っては子分と一緒に暮らしてたからな〜」
「だから監督生、心配しなくていいんだゾ!」
「夢とか関係なく、俺はお前とつるんでいたいよ」
「ちょ、そこは僕"達”だろう!?」
とりあえずまた泣いたってことしか覚えていない。
途中で通りかかった白黒の先生に、三人で俺を抱きしめ合うという行為を見られた時は正直焦った。
が、俺の顔を見ると頭を撫でてくれた。
ちなみにその白黒の先生がした行為に、三人も目を白黒させていた。白黒だけに。ふふ。
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Ray - この小説を読むと暖かくて優しい気持ちになれるので大好きです!これからも更新頑張ってください! (2022年8月17日 0時) (レス) @page39 id: aecf2fd8ab (このIDを非表示/違反報告)
筆跡(プロフ) - レモンさん» コメントありがとうございます!私は監督生くんの年齢と離れているため、実際の口調と合っているか分かりませんでしたが 同年代の方にそう言っていただけて幸いです!これからも頑張りますー! (2022年8月8日 22時) (レス) id: defeff8d6b (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 初コメ失礼します!前からこのお話は読ませて頂いております!!最新話、とても面白かったです。男主くんに年が近いのか親近感わきます、、、、、。英語がわからないのは辛いですよね、。これからもお体に気をつけて、頑張ってください!応援してます! (2022年8月7日 21時) (レス) @page39 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
筆跡(プロフ) - おいさん» コメントありがとうございます!あそこは私も書きながら笑っていました(笑) 更新頑張ります! (2022年1月30日 3時) (レス) id: defeff8d6b (このIDを非表示/違反報告)
おい(プロフ) - 最後みんなの心配さにホワッとして笑っちゃいました!笑 これからも更新楽しみにしてます! (2022年1月29日 23時) (レス) @page37 id: cdba16656d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:筆跡 | 作成日時:2022年1月13日 7時