自給自足のチョロトド小説★←←←

恋する気持ち。〜トド松side〜 ページ21

「本当に大丈夫？」

「大丈夫だって、心配性だねトド松は」

昨日、チョロ松兄さんが喧嘩をして帰ってきた。

あの、くそ真面目なチョロ松兄さんが、だ。

理由は、『弟をバカにされたから』。

その弟と言うのは僕のことで、僕のクラスメートの不良グループが僕のことを笑っていたらしい。

それで、頭に血が昇った石頭兄さんは後先考えず飛び込んで、喧嘩になったらしい。

「もう……なんでこんなに無茶するの」

チョロ松兄さんには怪我なんてしてほしくない。

だって……

「いいじゃん、勝ったんだし。そんな顔するなよトド松」

……好きだから。

そう。僕は、兄であるチョロ松兄さんに恋愛感情を抱いてしまっていた。

兄弟で、しかも同性なんて、おかしいよね。

でも、この気持ちに気付いたときにはもうどうしようもないほど好きになっちゃってて。

「いいじゃんって……そんな問題じゃないでしょ」

「もう絶対喧嘩なんてしないからさ、そう怒るなよ」

「だって、兄さん怪我してるんだよ！？もっと自分のこと大切にしたら？」

「なんだよそれ」

兄さんはあきれた風にため息をつく。

気付いてよチョロ松兄さん。

兄さんが傷だらけになって帰ってきて、一番悲しいのは僕だよ。

好きだから。

……なんて、言えるわけないけど。

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