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十つ目、精神世界 ページ12





「凄いね、もう自力でこっちの世界に来れるなんて」


「うん、先生にこつを聞いてみた」


木で出来た学校の椅子を横にふたつ並べ、Aと雨鬼(うき)は仲良く座っていた。「偉い偉い」と雨鬼はAの頭を撫でると、慣れないAは(うつむ)く。



霊術院(れいじゅついん)はどう?」


「楽しくない、周りは第一組に入れたからって浮かれちゃって強くなろうと努力しない」


「そんなの死にかけた時に後悔すればいいんだ、団体でしか生きられない生き物はすぐ死ぬ」



「それよりどうしてここに?」と問う雨鬼にAは顔を上げた。


「わたし、雨鬼のおかげでいろんなものを斬った
・・・・・・でも・・・足りない、斬るものも術も技術も」


「じゃあ、まずは身体作りからだね
たくさん食べて、たくさん寝て、たくさん学んで、たくさん鍛えて、そうすればキミは強くなるし、強いモノにも出会えるさ」


雨鬼のアドバイスにAは目を輝かせる。


「もっと強くなれる?」


「あァ、今のキミの身体は未熟だ
ボクの名前はまだ半分(・・・・)しか明かしていない
この理由分かる?」


「・・・・・・わたしの身体が壊れちゃう?」


「正解、流石A」



親バカならぬ主バカな斬魄刀(ざんぱくとう)は主人の頭を撫で、微笑む。



「分かった、わたし頑張るね」


「うん、でも無理はしないこと
楽しい事、嬉しい事、悲しい事、悔しい事、もちろん些細(ささい)な事でも恋の悩みでもいい

ボクに会いたいと一瞬でも思ったらおいで

それでも来なかったらボクからキミの夢に出るからね」



口しか見えないがとても頼もしく、心が温かくなった。



「ありがとう・・・!」



降る雨はとても優しく、気持ち良く感じた。

十一つ目、五番隊副隊長→←九つ目、入学後



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設定タグ:BLEACH , 鬼厳城剣八 , 藍染惣右介   
作品ジャンル:アニメ
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yui - いいお話ですね!頑張ってください! (2019年11月28日 0時) (レス) id: a956401359 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月 | 作成日時:2018年11月4日 3時

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