ラプラスの天使【d!】 (ページ12)

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第12話＊ページ12

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「それより、試すってどうするん？」

「あーそれは、普通に生活してもらって時々こーゆーのどっちがええ？とか石隠すとかのゲームとかして預言できとるかどうか調べる」

「生活つっても明後日からここ出るやん」

「そうやな」

「どーするん？」

「一緒に連れてけばいい」

「マジで？」

いや、みんな聞いてくれ、と何やら考えがあるらしく、先程とは裏腹にニヤリと笑った。

「神官が親殺ってまで捕まえるほどや、絶対なんか事情がある。そのまま捨てるにはもったいない存在や。それに運良く今はその存在が俺らの横におる。なら奴らより先にAを俺らのものにしてしまおう」

その発言にその場にいた皆、トントンですら驚きを隠せなかった。

「まぁ悪くない考えやけど…」

「せやろ？そしたら帝国軍に勝つ確率がぐんと上がる」

「それはそうやけど、リスク多過ぎん？」

「危険を顧みんと何もできない、あっとるやろ？」

「あっとるけど」

言っとる事は分かるけど、俺らがもっときつくなるなそしたら。俺はええけど。

「上にも一旦相談してみんとあかんのちゃう？」

「いや時間がない、いつここまで探しに来てもおかしくないんだ。仲間に入れるなら今しかない」

トン氏がそういうものの断固として拒否した。

「これは隊長命令だ。逆らうなよ」

そしてAにもこの事は全て絶対言うな、と言った。

「特にゾム、お前が一番Aと仲ええやろ」

俺にもう一本釘を刺す。なんとも言えない気持ちだが、Aが仲間になる事については賛成派だったため「分かっとる」と言って会議は終了。

Aの横に敷いてある布団に入り、Aの背中を見つめながら眠りに落ちた。

グルッペンはたまにとんでもない考えを言い出す時がある。

それが正しかったのか間違ってたのか、俺らには分からない。ただ隊長の指示に従って動く。それだけ。

別にグルちゃんを悪く言ってる訳やない。

皆目指す目標は一緒やし、それを叶えるために今こうして生きてるんやから。

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