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第13話 ページ13

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「ゾムくんおはよう」


いつもの通り軽くゾムくんに挨拶すると、あぁおはようと返してくれる。


「ゾムくん昨夜どこ行ってたの?」

「えっ」


なんか夜皆で奥の方でお話してたよね?と疑問に思ったことを聞いてみると、それが何故か聞いちゃいけない質問だったかのようにすごく言葉に詰まっていた。


「えっ…と、起きとったん?」

「ううん、寝返り打ったら声が聞こえただけ。なんて言ったかまでは全然わからなかったけど」


あ、そっか…となんだかほっとしている様子。
?聞いちゃダメなの?


「おーいゾムーこっち来て手伝えやー」


シャオロンくんの声に呼ばれて、じゃ!と離れていくゾムくん。なんか怪しい…?








「おい、A」

「うん?何グルッペンくん」


湧き水をくみに戻ると、顎に手を当てて何やら悩んでる様子のグルッペンくんがいた。


「どっちが勝つと思う?」


近づいてみると、そこにはカマキリが二匹。丸太の上で戦っていた。


「えーどうだろ……右?」

「何故だ」

「なんとなく」


私はしゃがんで二匹のカマキリをよく観察した。何となく右の方がかまの大きさが大きい気がする……でも…


「…あっ」


グルッペンくんは?と聞こうとする前にその戦いは決着が着いてしまった。


「右…か…」

「じゃあ私の勝ちだね」

「勝負もしてないのに負けもくそもあるか」


あははっと笑うと、グルッペンくんも楽しそうに笑う。平和だなぁ〜


「A〜ちょっと来て〜」


洞窟の方を見ると、ゾムくんが私にちょいちょいと手招きをしていた。なんだか今日は引っ張りだこだな。私


「何ー?」

「これやろうや。さっきシャオロンとトントンにもやってん」


ぐーを二つ突き出してニカッと笑う。


「どっちに何が入ってるでしょーおかっ!」

「え?中のものも当てなきゃダメなの?」

「せやで!」


いやムズすぎ。


「ん〜じゃあ、そこに置いてあるボトルの蓋!」

「がどっち?」

「右っ!」


結構真剣に答えると、ゾムくんはニヤリ。


「ざ〜んね〜ん正解は左でした〜、で入ってたものは」


そう言って手を広げる。すると……



「きゃーーーっ!!」


洞窟に響き渡る悲鳴。それを聞いて他の3人が駆け寄ってくる。


「どした!?」

「何があったんや!?怪我したんか?!」

「ち、違うけど……ゾムくんが……」


ゾムくんの左手の中には、たくさんのダンゴムシがうじゃうじゃ重なったりして動いていた。それを見てしまった私はもう…


「ゾムお前…」

「いや!そんな反応するとは思わんかったんや!」

「てか仕事しろや」

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シロクマ苺スムージー(プロフ) - ーーーさん» ありがとうございますっ!励みになります…! (3月25日 23時) (レス) id: 720823a63a (このIDを非表示/違反報告)
ーーー - おもろいです (3月7日 16時) (レス) @page18 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロクマ苺スムージー | 作成日時:2022年4月30日 17時

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