3 試練、開始。 ページ4
「うっ!!」
バス停の方から、声が聞こえた。バス停は目をやると、デンナナを前に硬直するヨウ君がいた。
「…何してるの?」
ヨウ君は何も言わず、引きつった顔を向ける。
「おぉ!デンナナ、そんな所にいたんだね。」
マーレインさんがデンナナを持ち上げると、再びヨウ君はひぃっ、とだらしない声を出す。
「…むしポケモン…苦手ロト?」
ロトムの言葉に小さく頷くと、マーレインさんに頭を下げてあっという間に遠くまで走って行った。
「…お友達かい?」
「あ…はい…普段はあんなんじゃないんですけど…」
そう言って苦笑いをする。正直あんなヨウ君、初めて見たし…
「さて、マーマネもナッシーのように首を伸ばして待っているから、天文台に戻りましょうか。」
ナッシーのように…まだアローラのナッシーはパンフレットの写真でしか見たことが無いから、実物を見てみたいな。
ーーー
「A……こんなに早くデンヂムシを集めるとは…できる……!」
「いえ、そんな…」
私の後ろに並ぶデンヂムシ達。四角くて小さいバスみたいで、何だか可愛い。
「試練の部屋はあっち…」
マーマネさんは黄色と紫の扉の前に行くと、セキュリティを解除した。
扉が開くと、デンヂムシ達はゾロゾロと部屋の中へ入っていく。
マーレインさんとマーマネさんも中へ入り、続いて入ろうとすると、足元をトゲデマルが走っていった。
「トゲデマルも実験?の準備を手伝うって言ったっけ…」
「…不思議な研究室での試練ロト。」
中に入ると、マーレインさんが台の上に3匹のデンヂムシを並べる。
「うん、電気を分けてもらう準備は出来たね、マーくん。」
トゲデマルの鳴き声がして、後ろを振り返る。デンヂムシとトゲデマルが仲良さそうにしている。
「トゲデマルとデンヂムシ達は仲良し。トゲデマルの特性、ひらいしんはデンヂムシから溢れた電気を引き寄せて、漏電を防ぐんだ。」
ちなみに、トゲデマルのニックネームはとげまるらしい。
「A。マーマネの試練、始める?」
「…はい、頑張ります…!」
力が入り、思わず両手を前でグッ!としてしまう。
「わ!凄いやる気…では、試練の説明をするよ。」
デンヂムシ達が乗る台はボタンを押すと回るらしく、繋げてデンヂムシ達の電気ぬしポケモンを呼ぶマシン、こいこいくんに送ること。それが試練らしい。
「それでは、マーマネの試練始め!…です。」
でんきタイプの試練、開始。
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アオ - 新しい話ありがとうございます!何だろう、かなりシリアスな感じな筈なのにこのほのぼの感...。ハウ君とヨウ君は癒し系なのかな...?本当にこの2人のやり取りは大好きです! (2019年7月14日 16時) (レス) id: 8667d85b1f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - わぁあ!更新待ってました…!とても好きな小説なので今か今かと楽しみにしてました!mintoさんの生存確認ともに出来て良かったです!ぜひ体調にお気をつけてこれからも頑張ってください!! (2019年6月30日 22時) (レス) id: 82351da6a8 (このIDを非表示/違反報告)
minto(プロフ) - ユリさん» 大変お待たせ致しました…!応援ありがとうございます! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 202178676a (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2019年6月12日 18時) (レス) id: 2e6c718a02 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - もちろんこれからも応援させていただきます! (2019年4月20日 22時) (レス) id: c3f27a3751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:minto | 作成日時:2017年12月5日 23時