15 恐怖の試練開始 ページ16
…来てしまった…
「いよいよだね!じゃあ試練の説明をするねー!」
この跡地にはゴーストポケモンが多くいるらしく、その中にいるぬしポケモンをポケファインダーで撮影する…それが試練らしい。
「中に入ったら試練開始だよ!気持ちが作れたらでいいからね!」
「うん、ありがとう…」
…すきま風だろうか。どこからか聞こえる風の音が気味悪い。
「A、大丈夫?」
「ボクはいつでも大丈夫ロト!」
ハウ君とロトムが心配してくれる。
…ここで時間を使うのももったいない。
「…行くよ…!」
「…いいの?」
「決めたの!今行かなきゃもう入れない!」
ぐっと拳を握り意気込む。それを聞いたハウ君とロトムは頷いて、キィ…という音を出しながら扉を開ける。
「頑張ってね〜!」
アセロラちゃんが手を振り、見送ってくれる。私はアセロラちゃんに手を振り返して、扉を閉めた。
「あ、の、ハウ君……えっと…手……握ってもいい…?」
「…えっ…あ、うん!いいよ!」
入って早々、恥ずかしいが怖さと比べれば平気だ。暗くて顔も見えないし…
「ポケモンを探すロト〜」
ロトムの声は静かな空間に響く。冷たい空気に背筋が凍りそうだ。
…ウイィン…
「何っ!?え、何!?」
「ベルトコンベアーか動き出したみたい…」
やだやだやだ怖い怖い怖い。思いっきりハウ君に抱きついちゃったしもうどうしよう私。
「きっとポケモンがいるロト!写真撮るロト〜」
「なんでそうも落ち着いて…」
…そうか、ロトムはゴーストタイプだったっけ。
図鑑を構えてポケモンを撮ろうにも、画面に映り込むゴースを見るだけで手が震える。
「震えすぎてピント合わないロト!」
「そんなこと言われても〜!」
すると、後から包まれるように私の腕をハウ君が抑える。
「後はシャッター押すだけだよー」
「あ、う、ウン…」
あれ、すごいドキドキする。少し背の高いハウ君の顔が真横にある。
「…えいっ!」
シャッターを押すと、シャッターの音と共に眩い光が放たれる。
「フラッシュ!??」
「切り忘れてたロト」
「目がチカチカするー…」
でもポケモンはバッチリ撮れたと満足そうなロトム。あれ、待って、なんかすごく嫌な予感…
「…い、やあああああああぁっ!!!」
「わー!Aーっ!!」
目の前に突如現れるゴースに一気の血の気が引いた。慌ててジュナイパーを出す。
「ジュナイパー助けてえぇ!!」
私この先大丈夫でしょうか。
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アオ - 新しい話ありがとうございます!何だろう、かなりシリアスな感じな筈なのにこのほのぼの感...。ハウ君とヨウ君は癒し系なのかな...?本当にこの2人のやり取りは大好きです! (2019年7月14日 16時) (レス) id: 8667d85b1f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - わぁあ!更新待ってました…!とても好きな小説なので今か今かと楽しみにしてました!mintoさんの生存確認ともに出来て良かったです!ぜひ体調にお気をつけてこれからも頑張ってください!! (2019年6月30日 22時) (レス) id: 82351da6a8 (このIDを非表示/違反報告)
minto(プロフ) - ユリさん» 大変お待たせ致しました…!応援ありがとうございます! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 202178676a (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2019年6月12日 18時) (レス) id: 2e6c718a02 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - もちろんこれからも応援させていただきます! (2019年4月20日 22時) (レス) id: c3f27a3751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:minto | 作成日時:2017年12月5日 23時