【あんスタ】dilemma＿＿【悪女】

act.１ ページ2

Aside



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊



とある夢ノ咲学院の朝。









ひなた&ゆうた「A先輩！お早うございま〜す♪」




元気に私に挨拶してくれたのは、学院の１年生ユニット『2wink』の２人だ。




A『お早うございま〜す！今日も元気だね〜』





私が夢ノ咲に来てすぐに仲良くなった葵兄弟との朝の挨拶は、ずっと前から朝の日課になっている。







ひなた「あれあれ〜？A先輩っ、今日は瀬名先輩と登校してないんだ、いっつもラブラブなのに〜♪」


ゆうた「ちょっとアニキ!!そういうのは本人に言うモノじゃないでしょ？」




まだイタズラしたげなひなたくんの口をゆうたくんが手で無理やり塞ぐ。






A『あはは…今日はね、泉は真くんのストーカーするみたいで。一緒に行けないって理不尽に断られたんだよ』

A『バカみたいでしょ〜、彼女を置いて後輩に手を出すな、って思うよね！』






２人に同意を仰ぐためにくるりと方向転換すると。







ひなた「あちゃ〜♪A先輩、」
ゆうた「後ろ…振り返ってみてください♪」


くすくすと私を見て笑う２人を不思議に思いながらも振り返ってみようとした時。






ﾍﾟﾁｯ






泉「ちょっとA〜、俺のいないところで人をストーカー呼ばわりするとかチョ〜うざいんだけどぉ？」





ほっぺたに手を当ててきたのは、私の彼氏、瀬名泉だった。





A『い、いいい泉…！何でここに!?』

泉「A動揺しすぎなんだけど…今日はゆうくん、trickstarと学校行ったみたいでいなかったから」








そこまで言うと、巻いていたマフラーに顔を埋めて




泉「折角だからAと一緒に行こうと思って…追いかけて来たの」




そう言って赤面しながらきゅっと手を繋がれた。







A『………んふふ〜♪泉、私のこと大好きだよね〜……チョ〜嬉しい♪』

泉「っ…！ちょっと、俺の真似しないでよねぇ？頭おかしいんじゃないのぉ？」






そっと手を握り返すと、口ではきつく言っていても前を向く泉の口角は少しだけ緩んでいた。




何だかんだで優しい泉が嬉しくて、私は緩みまくった顔で登校するのだった。

act.２→←act.０ 人物設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す