【黒バス】花屋敷 Part3

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虹村視点

…俺が言うと照れるくせに自分が言う時は平然と言うんだよな…

そう思いつつ、俺は高校の卒アルを手に取った

さっきのようにめくっていくと、Aさんは案外早く見つかった


虹「あ、いた」

貴「高校のアルバムは見つけるの、簡単だと思うわ」

虹「なんか雰囲気柔らかいな。今のAさんっぽい」

貴「それは3年生の頃だもの。私の黒歴史は2年生までよ」

虹「そうなのか。残念…」

貴「でも…ああほら、学年ごとに分けられた写真にはいるわよ」

虹「あ、ほんとだ」

貴「撮られたくなかったんだけどね、本当は」

虹「良いじゃん、綺麗だし。…隣にいるの、彼氏？」

貴「あ、そうよ」

虹「…亡くなった人？」

貴「いいえ、その前に付き合ってた人。亡くなったのは、えーと…あ、この人」


パラッとめくって、さっきのクラス全員が載っているページの、Aさんとクラスのページを見せられた

これ、と指を差されて見た先にいたのは黒髪の俗に言うイケメンだった

………この人とAさんが付き合ってたのか？

顔面偏差値高すぎね？


虹「………意外と面食い？」

貴「めっ…そ、そんなことは…」

虹「だってさっきの人もこの人も顔が良いし」

貴「……修造くんもだものね。確かに面食いかもしれないわ」

虹「う、ん？え？」

貴「え？」

虹「……マジで何で照れねぇの？俺めちゃくちゃ動揺してるんだけど」

貴「だって修造くんだってかっこいいじゃない」

虹「そ、そんなの自分で分かんねーよ…」

貴「じゃあ私が言うわね。修造くんはかっこいいわよ」

虹「俺マジでAさんの羞恥ポイントわかんねぇ…」

貴「別に…修造くんの感想だもの、恥ずかしがる必要もないじゃない？」

虹「…………そういうもんか？」

貴「私はそう思うわ」

虹「じゃあ俺がAさんのこと、ただの感想として「可愛い」とか「綺麗」とか言っても照れねぇの？」

貴「………嬉しいけど、照れたりはしないと思うわ」

虹「…ちょっと顔赤いけど」

貴「気のせいよ」

虹「ふうん…？」


じっと見ていると、ふいっと顔を逸らされた

やっぱり少し顔が赤くて、可愛い

その横顔にちゅ、とキスをすると驚いたのかすごい勢いで振り向いて、顔を真っ赤にしている


貴「し、修造くんっ」

虹「あ、これは照れるんだ？」

貴「当たり前じゃない…」

虹「やっぱ可愛い」

貴「もう、からかわないで」

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