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……

貴「げほっ……けほ、げほっ」


………今日は何だか具合が悪い

季節の変わり目だからかしらね

…薬を飲んで寝た方が良いかもしれない

そう思って身体を起こすと同時に、玄関の鍵が開く音がした

………………なんてタイミングの悪い

大きい足音を立てて階段を上がって、私の部屋の扉が勢いよく開かれた

そこには私の嫌いな、父親がいる


「………まだ生きているのか」

貴「花が咲いているうちは生きている証だって前に言ったでしょ」

「…チッ、親に向かって何だその口の利き方は」

貴「何が親よ」

「…………いい加減にしろ!」


パンッと頬を張られる

じわじわとそこが熱を持っている

……………痛い

そう口に出す前に、胸倉を掴まれてベッドの下に引きずり降ろされた

身体を床に打ち付けられる


貴「………資産家が実の娘をストレス発散の道具に使っているなんて世間が知ったらどうなるかしら」

「知るわけがない。お前が何も言わなければ良いんだ」

貴「ぐっ…ぅ」

「このまま絞め殺してしまえたらどれだけラクか…」

貴「あ゛…ぁ、ッ」


首に手をかけられ、力を込められる

ぎゅう、と首が絞まって途端に苦しくなった


貴「は……っ、あぐ、くる、し…っ」

「………まだダメだ」

貴「ああ゛ぁッ」


一段と強く絞められ、もう酸素も取り込めなくなってきた

視界がボヤけて、意識もはっきりしない


貴「ぁ……は…、は………………」

「……まずいな」

貴「はあッ、あッ、げほっ、げほっごほげほっ、ゔ、げほっ、はっ、はっぁ、げほっごほ、」


ぱっと離され、一気に酸素が身体に流れ込む

くる、しい


貴「げほっ……はっ…けほっ、ごほっ、は…」

「いつまで生きている気だ。鬱陶しい」

貴「ゔっ、あ゛」


蹴られて床に転がされる

そして腹を踏みつけられた

体重をかけられるから、力を入れて抵抗しないと吐きそうになる


貴「あ゛ぁ…っ、かはっ…ゔ…ッ」

「………ああ、そうだ。必要なものはいつも通りでいいんだな?」

貴「い゛、いぃ…それで…ッ」

「まともな飯すら食わない奴はラクで良い」

貴「……病院、代と…薬代…も、いる゛…ッ」

「…その身体の弱さは何なんだろうな。まあいい、分かった」

貴「はッ……げほっ、けほっ…げほっ」


足が腹から退けられ、一気にラクになった

…………もう、嫌だ

はやく……はやく、こんな男、いなくなればいいのに

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年12月13日 6時

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