変わる心と炬燵の温度【カノキド】〜後編〜 ページ4
「…………。」
キドが出ていった後、カノは抜け殻のように炬燵の中で横になってた
静かな空間にｶﾞﾁｬﾘと金属音が響く
ドアを開けたのは、二人の幼馴染みであるセト
「ただいまっすー…………？」
バイトから帰ってきた彼は、炬燵に入っているカノの脱力感に違和感を感じた
「カノ、どうしたんすか？キドもいないっぽいすけど………」
問い掛けながら、セトはカノの横に座る
実は………と、カノがついさっきの出来事を話す。セトは、逸らすことも口を出すこともなく、ただただ頷きながら話を聞いているだけだった
「それはカノが悪いっすよ」
「……なんでそう思う？」
「いや、だって人の細胞って約六年でほとんど入れ替わるっすよ？」
「あー、セト？そーゆーネタはキドと一通りやったから」
「それに、キドはがああなったの、カノの為っすよ」
ﾄﾞｸﾘ
そんな、血液が流れる音が聞こえた気がした
僕の為？頭の中で孤軍奮闘してる途中でも、セトは話を続ける
「キドは………少しでも、お姉ちゃんになろうとしてたんすよ。…………もちろん、性格的に」
ああ、馬鹿だなぁ。本当に馬鹿だ
馬鹿なのはもちろん僕のことだ
自分が変わらなかったから人にも変わるなって、人は＿＿＿＿＿＿キドは必死に“お姉ちゃん”になろうとしてるのに
やっと……………気付いた
「セト…………ちょっといい？」
「うん！いってらっしゃい！！」
直後に、走り出す
小さい頃によく遊んだ公園へ＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
数年ぶりに来た公園は、何一つ変わってなく、お気に入りのブランコにキドが座ってたのも分かった
なるべく足音を立てないように近付く
「キド」
話しかけると、彼女は少しﾋﾞｸｯとしたように見えた
「ごめんね、キドが必死にお姉ちゃんに……………強くなろうとしてるのに……あんなこと」
「良いよ、もう」
しかし、帰って来た言葉は意外なものだった
「その代わり………………
来週の飯当番は全部お前な」
ﾆﾔﾘと笑った様な気がして、カノもたまらず笑みを溢す
「今日の夕飯何？」
「オムライス」
「！！(僕の好物じゃん……！)」
たわいもない会話をしながら、夕焼けが眩しい中で二人はアジトへ帰っていった
End
続く (更新停止中)
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あっこ(プロフ) - すごく面白いです！続きが気になって仕方ありません！！気長に待ってます！！ (2019年5月11日 22時) (
レス) id: b38dc0a455 (このIDを非表示/違反報告)
ルルミ(プロフ) - 物凄く好きです！今更かもしれませんが、スランプから抜け出せたら、更新してくれると嬉しいです！無理のない程度に頑張ってください！ (2018年12月3日 20時) (レス) id: 59bb2b577c (このIDを非表示/違反報告)
霧雨♪ - 頑張ってください！ずっと応援しています！(o^-')bｶﾞﾝﾊﾞ (2017年8月23日 20時) (レス) id: e4360adbeb (このIDを非表示/違反報告)
Mai(プロフ) - 頑張ってください^_^更新待ってます(≧∀≦) (2017年5月16日 22時) (レス) id: 989352100b (このIDを非表示/違反報告)
夢野 - 前作面白いです！歌い手好きならもうボカロでも某猫歌い手でも聞きながらやろう！私好きだよ！歌い手 (2017年5月16日 19時) (レス) id: a8ae1c5830 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：依桜々 咲紅(よざくら さく) | 作者ホームページ：なし
作成日時：2016年12月25日 21時
