【黒バス】あの関西弁っ子は、悪童のカノジョです。《花宮真》

【部活動】21 ページ41

学校へと帰る途中、はなみゃーが話しかけてきた。

｢次の相手は大丈夫だな。その次も。

ただ、このまま行くと泉真館とあたるぞ。
あそこは相当強いぞ。｣

うちも同じことを考えとった。

Ｄブロック最強と言われる古校、泉真館。

このまま勝ち進めればかならず当たることになる。

｢そうやな………。

んーとな、別に負けてもええで？｣

うちの発言に驚いたのか、うちの前を歩いていたザキと原と古橋が振り返る。

｢だってインターハイに出れるなんて思ってないもん。
うちが狙ってるのはウィンターカップや。
せやから泉真館に負けても、Ｄブロック２位にくい込んでくれたらええで。｣

そう、インターハイ予選はウィンターカップの予選でもあるんや。

４ブロックの中で８位までの学校がウィンターカップ予選へと出られる。

｢それに…

Ａブロックには誠凛高校もいるで？
ウィンターカップ予選、面白いことになりそうや。

せやから絶対２位にはくい込め。｣

『誠凛高校』

その名を聞いてニヤニヤし始める皆。

うちらが去年壊した彼らと戦えるのは楽しみや。

こうしてうちらは半分諦めたように泉真館と戦った。









《56対48で泉真館高校の勝利》

｢｢｢ありがとうございました！｣｣｣

うちらはやっぱりインターハイ出場の切符を手にできなかった。

勝てるんやったら勝って欲しかったけど、実力的な問題や。

分かっとった。

皆特に悔しがる様子はなく、会場を後にしようとした、その時だった。

｢Aー！｣

コートからは遠い、
はるか上の観客席からうちの名前が聞こえたんたんや。

｢！！
翔兄！｣

見上げた先には桐皇学園高校のメンバー。

当然翔兄もいた。


しばらく待つと、全員コートへと降りてきた。

｢いい試合やったな。
惜しかった。

よう頑張ったなぁ。｣

そう言ってうちの頭をぽんぽんと叩く。

慎重に言葉を選んで返した。

｢……ありがとう。

それより、何でここに？
翔兄達はＢブロックやろ？？｣

うーん、と考え込む仕草をしてから言う。

｢可愛い妹の活躍ぶりを見に来たんよ。

ついでにご飯でも食べよう思ったんや。｣

うちは笑って返す。

｢ははっ、そうか。
ほな、ご飯行こか。

そこでゆっくり話そ。｣

こうしてうちと翔兄の意見で、
桐皇学園高校と霧崎第一高校のメンバーは食事をすることとなった。

はなみゃーはいかにも嫌そうな顔をしていて、
ザキと古橋にガードされながら歩いていった。

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