生放送の主役は私だ！3【wrwrd】 (ページ3)

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80話ページ3

『っはー…疲れた…』
「んふふ、お疲れさん」

結局3時間ほど放送をして終えた。
現在はゾムさんと通話しているだけだ。
労わってくれるのは有難いけど元凶貴方なんですよゾムさん。

『ゾムさんやっぱゲーム上手いですね。もっと簡単に喰えるかと思ってました悔しい』
「チーッス！まぁ後輩に負けるわけにはいかないっすわ」

我々だの後輩ではあるけどAVAでは先輩だぞ、私。
もうこの際本気で彼に弟子入りしようかな。

「でもAちゃんもホンマPS高いな」
『んふ、ありがとうございます』

そういえばゾムさんと2人きりで通話するの初めてだなぁ。
ゾムさんとって言うより、2人きりで話した事あるの鬱さんだけな気がする。
でもまぁゾムさんだから緊張も何も無い。
彼は優しいし気が利くし話してて楽しいし。
これがエミさんとかだったらちょっと話しづらいかも…てか会話になるだろうか、いろんな意味で。

「てかAちゃんって推しとかっていたん？」
『推しですか？基本的に皆好きだったので…この人が1番！っていうのはこれといって無かったですかね…』
「ふーん」

推しと聞かれると悩んでしまう。
みんなそれぞれにいい個性を持っているのだ、満遍なく観た方が楽しいじゃないか。

『あ、でも。ゲームのプレイスタイルで言ったらゾムさん推しですかね…お手本にしてたりします』
「えっ！マジ！？」
『はい。攻城戦とかいろいろ、ゾムさん視点のやつはめっちゃ観ました』
「ふーん…そうなんや…んふふ」

あ、嬉しそう。
彼はこういうところ分かり易かったりして可愛い。
年上の男性に可愛いと言うのもなんだが、可愛い。
無意識でやっているのだからこれはタチが悪い可愛さだと思う。
かっこよくて可愛いとかやばいよね、語彙力？知らん。

「そういやトントンに編集教わったんやって？」
『あ、はい。それはもう鬼の如く』
「んははっ、アイツそういうとこあるからなぁ！」
『無能に厳しいとは聞いてましたが…いやほんと』
「んふふふふ…でもトントン嬉しそうやったでぇ。Aちゃん有能や、って」
『え、本当ですか？うわぁ…嬉しいぃぃ……』

トントンさんがゾムさんにそんな事を言ってくれていたなんて…これは嬉しいニヤケてもいいでしょう。

「俺も編集は手ぇ付けてるから、トントンが忙しい時とか連絡付かん時はこっちに相談してや」
『助かります～！』

ほら。
サイコパスだのなんだの言われてるけど、この人はとても優しいんだよ。