生放送の主役は私だ！3【wrwrd】

81話*zm side* ページ4

Aちゃんが俺のプレイスタイルを手本にしてくれとったと知って思わずニヤケてしまった。
いやこれは嬉しいやろ。
は〜、ニヤケてたんバレてへんやろか。

苦し紛れに話を変えてみれば今度は彼女が溶けたけど。

トントンが褒めとったんはほんま。
編集戦力が増える！ってやたら生き生きとしとったなぁ。
シャオロンも風邪で寝込んだ時看病してもらった言うとった。
アイツほんまイヤらしいヤツやで。
ショッピくんにしてはなんやよう話しとるし、ロボロも仲良うなろうとめっちゃ話し掛けとる。

他のメンバーも、遠かったりチャンスが無かったりDTだったりであまり彼女と深く関わる事ないみたいやけど、気にはなっとるようで。
かく言う俺ももちろん仲良くなりたくて今回の放送を持ち掛けたんやけど。
俺が彼女と出来る事と言えばゲームか食害くらいしかないからなぁ。
編集についても教えられるけど彼女はトントン頼るやろうし。

『そういえばゾムさんって私の事Aちゃんって呼びますよね？』
「ん？せやなぁ」
『実況の時はLOOKって呼び捨てですよね』

どうやら彼女は俺の呼び方の違いについて疑問を持っているようや。
知り合ったばかりでAって呼び捨てにすんのもなぁと思ってちゃん付けしとったら今に続いているだけで。
LOOKについては俺が女の子ちゃん付けしとんのが動画として残るのがなんや気恥しい気がして。
LOOKさん、はなんかちゃうやろ。

「特に理由はないで、LOOKちゃんって言いにくいやん」

へらっと適当な理由付ければ「なるほど…」と納得したような声。
すんなり信じるとかほんま素直やな、おっちゃん心配やで。
シッマが世話焼くんもわかるわ。

『じゃあ、普段も呼び捨てでいいですよ』
「…ん？」
『いや、なんか皆ちゃん付けだったり…特にさん付けとか…ちょっと寂しかったんですよね…私が女だから気を使ってくれてるのかな、とか』

私だって皆と仲良くなりたいのに…と少し拗ねたような声なのは聞き間違いやないやろな。
なるほど、そりゃそうやろな、彼女も仲間なんやからそこで気ぃ使うんはおかしいな。
ましてや本人がそうして欲しい言うんならこれはええ機会や。

「んならそうさせてもらおかな」
『本当ですか！？』
「当たり前やん！Aも俺らの仲間やろ！」
『んへへ、ありがとうございます』

嬉しそうな声の彼女は今顔面崩しまくってニヤケとんやろうなぁ。
素直で頼もしくて可愛ええ俺らの妹分。
他の奴らより少しは近づけたんやないやろか。

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