赤い眼の生き残り

１０話 脱出成功 ページ11

前は雷影様、後ろは暗部と暁？のお兄さん、横は壁。


逃げ場が無い。


「崎森チトセ、暁。貴様らを拘束する」


バチバチバチ


雷影様が雷遁の鎧を纏う。


っ……ここで私は捕まるの？


逃げたい……


まだ約束が果たせてない……


「？何しょげた顔してんだ、うん」
「え？」


急に話しかけられてビックリした。口から間抜けな声が出る。


「油断禁物！！」
「うわっ！」


ビュン！ドガァ！！


あっぶなぁ……


雷影様の拳がかすった。それだけで頬が少し切れてしまった。


廊下は既にボロボロ。あーあ、室内で本気出すから…


「ぬうっ…下忍でこれを避けるか」


私が避けたのが意外だったのか、雷影様は唸る。今度はお兄さんを標的にしたようだ。一直線に向かっていく。


「ふん、お前らにオイラは捕まえられねーよ。喝！！」


手の口から白い粘土のようなものを取り出し、雷影様に投げつけた。


………………手の口？！


ドガァーン！


「ちょっ……ゴホッ」


！？！？！？何が起こった？爆発？さっきの粘土が？


爆発の衝撃で壁が壊れる。


逃げるのは今だけど…あの人は？この高さから飛び降りたの？


………いた。鳥に乗ってる。この距離…跳び移れるかな？流石に背中に乗ったらバレるか。それなら脚にしがみつくか…


脱出方法がこれしかないし……不本意だけどお兄さんについてくかぁ……………


バレないよね？


シュッ


ガシッ


やっと出られた……

１１話 バレた→←９話 脱出不可

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