tre ため息をつくと幸せが逃げる。でも、逃げる幸せがなかったら？ ページ4
はぁ、といつもの橋でため息をつく
ため息つくと幸せが逃げる、とブラザー達に言ってきたが、
今のオレに逃げる幸せなんてない
カラ松girlsでもboysでも
誰でもいいからオレを愛してくれないだろうか
いや、変態おじさんは嫌なのだが…
それこそ、運命の人と出会って結婚！
という流れならロマンティックでオレも好きなんだけどな
はぁぁあ、とさっきより大きめのため息をつく
「やっぱり運命の人とか、そう簡単に見つからないよな
というか、普通居ないだろう…」
「Ciao, cosa c'è di sbagliato nel tuo solo sospirare?」
(やぁ、さきっからため息ばっかついて、どうしたんだ？)
「えっ？」
イタリア語…この人、イタリア人か？
そこには、サングラスをかけ、
青いワイシャツに黒いジャケットを羽織っている男がいた
「Sembri carino, vero?」
(可愛い顔してるな？)
「…は？」
何を言ってるんだ、この人
「Lui è il mio destino!」
(まさに俺の運命の人だ！)
オレとこの人が運命？言ってる意味がわからない
オレの運命の人は、可愛いgirlだ！！
「Perché non prendi il tè con me ora?」
(どうだ、これから俺とお茶でもしないか？)
ブチッ
ついにオレの中の何かが切れた
「Che cazzo dici?Schifo!!」
(お前、何言ってるんだ？気持ち悪い！！)
オレは男にそう言い残して走って家に帰る
男が愛おしそうにこちらを見ていることに気付かないまま
quattro 外国語は母国にいると意味がない→←due 愛されたい
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作者名：Ｐ兎 | 作成日時：2021年8月27日 23時
