１０７歩 ページ30
＿＿＿
文化祭１日目。
ざわざわと騒がしい、まるでコンサートホールのような大きさの体育館裏で、はやる気持ちを抑えながら僕は衣装を着て待機している。
「緊張しているんですか？」
『ちょっとだけ、ね。さすがにこんな大勢の前に立つのは初めてだから』
帽子屋の格好をした日々樹先輩がニヤニヤとした笑みを浮かべながら茶化してくる。
悔しいけど似合っている。
「素直に褒められると照れますねえ♪」
『！』
「口には出ていませんでしたよ？ でも、Aは表情に出やすいですからね〜」
『ムっくんみたいなこと言わないでよ…』
そういえば、あっちの変態もクロちゃんたちと見に来るって言っていたっけ。
そんな話をしていると、北斗くんとほんのり顔が赤くなっている友也くんも集まってきた。
もちろん２人とも衣装が似合っている。
「とうとう本番だな」
「き、緊張しますね…」
「おやおや、私が緊張をほぐしてあげましょうか？」
「うわっ、僕に近づくな！！」
本番前という金曜感が伝わってこないけど、まあその方が彼ららしくていいのかも。
言い合いを始めた友也くんと日々樹先輩を無視して北斗くんは僕の隣に立った。
「どうしたんだ？」
『ん？ 何か変？』
「なんというか、寂しそうな顔をしている気がしてな」
寂しそう、か…。
最近よく言われるなあ。
『あはは、なんでもないよ』
「む…何でもないことはないだろう。…それとも、俺には話せないことなのか？」
ああ参ったな。
そんな悲しそうな顔をしないで。
＿＿本当のことを言えたらどれだけ楽なことか。
「もうすぐ本番でーす！！」
どこからともなく部員の声が聴こえた。
いけない、切り替えよう。
「＿＿A」
『？！？』
頬を叩いて気合を入れ、いざステージに歩き出そうとしたその瞬間。
声に振り向くとすぐ近くに北斗くんがいて…。
＿＿抱きしめられてる？
『あの…』
「本番、頑張ろうA」
『う、ん…？』
一度ギュッと強く抱きしめられて、一言いうと北斗くんはステージに歩いて行った。
…何だったんだろう？
心臓がドキドキしてるのは驚いたから＿＿だよね？
＿＿＿
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ノア(プロフ) - 雪兎さん» はじめまして、ありがとうございます！晃牙くん推しなので、あの可愛さが伝わったら嬉しいです！更新頑張っていきますー！ (2016年8月3日 10時) (
レス) id: f8f287b969 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎 - はじめまして！毎回楽しく読ませてもらってます！106話の晃牙君がとても可愛かったです！これからの、文化祭編もとても楽しみです！これからも、更新頑張ってください！ (2016年8月3日 9時) (レス) id: 83fd0e6026 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 抹茶善哉さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！もっともっと楽しんでいただけるように更新頑張ります！！ (2016年7月27日 22時) (レス) id: f8f287b969 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶善哉(プロフ) - はじめまして！楽しく？読ませてもらってます！(上から目線ゴメンナサイ)話の続きが気になるので更新頑張ってください！(上から目線ゴメンナサイ(二回目)) (2016年7月27日 21時) (レス) id: 8794c6d668 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2016年7月3日 14時
