【あんスタ】*求めてやまない。*２ (ページ7)

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５５話ページ7

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「うえ～ん、A～……」

「あっ、ちょっと待って。部屋に入らないで。両手を広げてばんざいして～」

「ん～……♪」

「気持ちがいいのう」と、うっとりと目を細める朔間先輩を見ては、あの憎悪が俊敏に蘇ってくるようだった。

……おかしいね、私は『特別』なんかつくってないのに。どうして恨みなんて買ってるのかな？広く、浅く、愛想良く、アイドルとして良好な毎日を送ってるはずなのに。

「我輩、一方的な殲滅とか好かんのじゃけど。なんかただでさえ悪者っぽいイメージが、より一層濃くなってる気がする……」

「……。」

うん。苦しめてるもんね、わかってる。

あ～、だったらいいよ。今まで縛り付けちゃってごめんね、って謝ればいいのかな？縛り付けちゃってるのは、元来そっちなのに？やだやだ、男ってすぐに勘違いするんだから。

「あぁ、うん。そうだね。私が無理なら遠慮なく拒絶してね。辛い気持ち無理無理抑えて、そばにいられても私、気づけないからね。うんうん、そうだ。私は気づけない奴だから」

先輩のカーディガンを縋り付くように握りしめた。あ～もう、なんかブルーになっちゃったよ。最初はそういう雰囲気じゃなかったのに。そうさせたのは私だな、反省しないと。