２５話〜誰でも私にしたら仔猫ちゃん〜 ページ26
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「残念ですが、窓なら開けませんよ。待っていてあげますから、しっかりドアから入って来なさい」
ちょうど今来たばかりの私より、彼女の方が一足早かったようだ。窓の外から携帯を弄りながら、こちらを楽しそうに見ている。
何故５分前にアナウンスを掛けたのに早速２階の窓に居るのだろうか、また何かを壊してきたんだろうか？先ほど呼び出したばかりなのに、どうやって登ったんだろう。
「はい？『あのことを言っても良いか』ですって？」
にやり、まるでその通りだとでも言うかのように彼女は笑った。相変わらず何を考えているのか分からない少女だ、全くもって気味が悪い。
「良いわけがないでしょう、誰が聞いているかも分からないのに…絶対に駄目ですからね」
「うっふふ。堅物メガネにしては賢明な判断だね、学習率もそれなりに馬鹿じゃないなぁ」
「目上の人間に舐めてかかると、そろそろ痛い目を見ますよ？」
ピクッと今まで携帯をいじっていた彼女のこめかみが動き、手を止めてこちらを凝視した。どうやら『目上』の一言に思い当たる節があるようだ。
「それってあれでしょ？私の『兄さん達』のことだ、最近うっざいんだぁホントに」
きっと彼女をよく知らない人々は言うはずだ。悪女だ、狂ってる、などと。知らない人はべらべらと何でもかんでも勝手に言いだしていくものだから。
「それより貴女、しっかり食べてます？見るたびに痩せ細っているんですが。……ほんの１年前は食べることが大好きだったんですがね」
「何、もしかして食育指導でもしに来たのかな？醜く肥え太るのは嫌だからだよ。はい以上、この話はもう終わりね」
さっきから話のレールをことごとく破壊していく彼女。バキバキと話の筋を折っている気がするんだが。
「話題を戻します。あなた、今アイドル活動をしていないでしょう？他ユニットと違って全く活動をしていないと聞きましたよ」
「ですから、事前に貴女のユニットは消されることになります。高校生になってまで引導などはしませんので、そう多くは言いませんが」
「ふん。別に、潰してくれちゃって良いんだけどね」
台詞と声音が全く合っていない。明らかに迷っているみたいだ、何で迷っているのかは知らないけど。なんたって彼女が言葉を濁すのは、とても珍しいことなのだから。
(説得でもして、とにかく活動を再開させなければ……このままでは彼女が『駄目』になってしまう)
２６話〜誰でも私にしたら仔猫ちゃん〜→←２４話〜あの人だけは背徳的〜
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日向サク(プロフ) - ももいちご。さん» はい、ご感想ありがとうございます！このコメントを機に、もっといい作品を作れるように頑張ります！本当に、ありがとうございました！ (2017年9月18日 10時) (
レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
ももいちご。(プロフ) - 遅くなり申し訳ありません、イベント参加ありがとうございます！ 人物たちの心情が分かりやすく、独特の雰囲気を持った素敵な作品だなぁ、と言うのが率直な感想です。更新頑張ってください！ (2017年9月18日 7時) (レス) id: ade25ba987 (このIDを非表示/違反報告)
S･T(プロフ) - 日向サクさん» えっとですね…『迷っています…(汗)』(かっこは気にしないで下さいf(^^;))のｱﾝｹｰﾄを取ってるんですが…良ければご協力願えますか…?私が出しているｱﾝｹｰﾄですけどf(^^; (2017年5月7日 16時) (レス) id: fd942f87f3 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - はい！どうしました？ (2017年5月7日 16時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
S･T(プロフ) - 日向サクさん» すみません…相談があるんですが…宜しいでしょうか…? (2017年5月7日 16時) (レス) id: fd942f87f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日向サク | 作成日時：2017年1月15日 23時
