Tennis match No.1 ページ2
久しぶりのの日本。すっかり桜の花は咲き、暖かな日差しは向こうの空じゃありえないくらいに心地が良い。向こうはやっぱり寒かった、日本の今の天気が晴れて暖かいから余計にそう感じるのだろうか。これではその内、春眠暁を覚えず、なんて事になってしまうのでは。ならない様にしなければいけないけれど、確かに、眠気は身体の中に沢山あるんだから、結局いつかは寝てしまうのだろう。あまり大きくはないスーツケースには一通り、一式が入ってはいるけれど心許ない様な気もした。肩に存在するテニスバッグは十分な重さで、それこそ自分が努力して来た証拠なのだろう。…ふと蘇った懐かしさに思いを馳せるのを、きっと誰も止めはしないんだろう。だけど、立ち止まる事は許されてはいない。足を進めなければならない。身体的にしても、精神的にしても、良い力や心を持たなければいけない。
「…だとして、良い力とか心とかは何なんだろう」
分からない。とある力を誰かが見たら正義だと言うし、また違う誰かが見たら悪だと言う場合もある。だから、人の気持ちが一番理解できなかった。自分が一人の人間である事はとっくの昔に理解し終わっているくせに、変な考えを持ち出して人間じゃなくて神様みたいな事を考えている。よく、変だと言われる。それでも構わなかった。ただ自分らしくテニスができたらそれで良かった。縛られ続けていた人生ならすぐに自分で絶っていると思う。つまらないそんな人生は必要無いって言って。人の生きる時間には限りがある。だからこそ、自分らしく、自分の為に生きていく。何をしたって良い、そんな時間は限られている。ならば、私は精一杯に与えられている時間を生き抜こう。
色々な事を思い出して考えながらに歩いていたら、噂の合宿所に着いていた。徒歩で来るには少し遠い場所にあるこの合宿所は設備が完備されていたから、ほとんど心配の必要は無かったのだが…うん、そうだね。後から入るなんて、元から合宿所に居る人には申し訳無いと思う。しかも実力主義だって言うんだから、そんなに上には上がれないんじゃないかな。思うには思いつつ、差出人とされる名前を持つ人物が待つ場へと向かう。
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唯(プロフ) - 初コメント失礼します....! 入江奏多先輩好きなので、思わず舞い上がりました！ 素敵な作品をありがとうございます(*^^*) 長文失礼しましたorz (2018年1月19日 19時) (
レス) id: f51638b8bc (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年12月7日 22時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍梓 | 作成日時：2017年12月7日 22時
