【おそ松さん】声が出ない君に恋をした【おそ松】

慣れない言葉 ページ8

貴女side

私は正直、褒められる事に慣れていない。

優等生でもなく、かと言って運動神経も平凡だ。

顔面偏差値とか、スタイルとか…そんなのないし。

良い所なんてあんまり無かった。

強いて言えば、ピアノぐらいだ。

それだけは…

音楽の先生「Aは、ピアノが本当に上手ね。」

私の得意分野であり、自慢できる事だった。




でもここ数年…

人と関わってないから、褒められる事なんて無くて…

ホント久しぶりに褒められた。

しかも、好きな人に…

凄く嬉しい…

もっと褒められたいなんて…欲が過ぎるかな。









夜。

おそ松「なぁ、Aってなんで入院してんの？」

えっと…それは…

おそ松「声出ないから？」

それは…触れないで欲しかった。

私は曖昧な笑顔で頷いた。

でも…

おそ松「嘘だな。なんか、あるんだろ？」

見破られてしまった。

すごいな〜…長男って…

私妹じゃないけどね。

『私…心臓が悪いの。』

送ったメールに目を見開くおそ松君。

私は…


六ヶ月前、心臓に痛みが走った。

普通痛みではなく、何かあると思った私は先生に知らせた。

すぐに検査をしてわかったのが、心臓病だった。

食生活は普通なのに、血圧が高いというタイプで手術を勧められた。

タイムリミットは七ヶ月。

あと一ヶ月で尽きてしまう。

砂時計が止まる前にドナーを見つけて、手術をしないと…

私は…この存在がなくなってしまう。

最初は良いと思った。

でも…今は…

おそ松君がいるから…







死にたくない。







おそ松「A…」

.

俺は。→←ピアノと歌声

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