キミに復讐したいから【赤司征十郎】

７（桃井side） ページ8

「赤司君……。」



赤司君は、Aが挨拶したにも関わらず、すぐに前を向き、黒羽さんとの話を再開させた。



彼女に対してあの態度は何なの。
怒りがフツフツと湧いてくる。



Aが明るい顔をしなくなったのは、赤司君が朝練に参加しなくなり始めてから。



そう思えば思うほど、苛立ちを覚える。



Aの気持ちも知らないで……！



ギュッと右手を握る。
自分がイライラしたって仕方ない。



これは、Aと赤司の問題だ。
自分が首を突っ込むものではない。



だけど、それでも！



これは酷すぎるよ！



幼馴染みがいる身だからこそわかる。
ずっと一緒にいた人が突然離れて行ったら悲しいよ。



私と青峰君は付き合ってるわけじゃない。
でも、それでも考えるだけで辛い。



付き合っていたから、尚更辛いよ。



そんなこともわからない人だったの？



仮に黒羽さんと付き合ってないとしても、これは酷すぎる。



Aの、今にも泣きそうな顔を見ればどれだけ心に傷を負ったのかわかる。



助けに行きたいが、もうすぐチャイムがなってしまう。



それに気づいたのか、Aは急いで席に着いた。



私も席に着く。



Aがこれ以上壊れてしまわないよう、ずっとそばにいよう。



私がAを守るんだ……！

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