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第3章『違和感』 ページ15

「あっ、A!大丈夫?頭痛くない?」

「さつき……。」



目を覚ますと、天井と心配そうな顔をしたさつきがいた。



あぁ、今度こそ本当に目が覚めたのか。



なんだか、嫌な夢を見た気がする。
もう一人の私が出て来て、征十郎を潰すなんて……。



そう、私は征十郎を潰すために出て来た。



……ん?潰すなんて、そんな事は思ってなかったはず。



思ってるわよ。憎いもの、あの人が。



ついにここに来れた、私が“あの子”の代わりに潰してあげる。



「……A?」



なかなか話出さない私を心配したのか、さつきが顔を覗き込んでくる。



純粋で、キレイな瞳。



「さつき、ずっと私の傍にいてくれたの?」

「うん。いつ目を覚ますかわからないし、私が傍にいたかったから。」

「そう、ありがとう。」



成績が落ちるかもしれないのに、わざわさ休んでくれたのね。



あぁ、思い出してしまう。



あの忌まわしい光景が。



探す必要はなかったのに、バカだった。
二人の好きにさせとけば良かった。



思い出せば思い出すほど、憎悪が私の中で膨らんでいく。



しかし、醜い感情は、私を動かす原動力となる。



「ねぇ、さつき。聞いて欲しいことがあるんだけど。」

「何?何でも聞くよー。」



貴方はどちらを信じる?



親友の私か、大事なチームメイトのあの人か。



試してみてもいい?



私がカラダを使って動くのは初めてなの。



こうして、人を動かすのもね。



だから、貴女で確認させて?



“友情”と言うものは、どう人を動かすのか。



本当に“友情”なんてものが存在するのか。



私が作った人間関係は、間違ってないのか。



ウソなんて、付かないでね。



私の親友さん。

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さくら(プロフ) - すごく面白いです更新頑張ってください (2020年6月20日 17時) (レス) id: 17d09f1ed9 (このIDを非表示/違反報告)
闇の女の子 - 親友じゃなくて、大親友でしょ?(さつきの事)征十郎くんは、親友じゃなくて、恋人?のようなもの。黒羽さんは・・・まあ、あの様子だと赤の他人とか、ただのクラスメイトでしょ。悪女主?は、もう一人の人格の事を現しているかな。更新頑張ってねー (2019年5月28日 18時) (レス) id: d6d929f7e2 (このIDを非表示/違反報告)
ライチ*(プロフ) - 凄く面白いです!!赤司様と夢主ちゃんどうなるんでしょう……!すごく気になります…! (2018年4月25日 20時) (レス) id: a43a9b4f38 (このIDを非表示/違反報告)
桜庭結香(プロフ) - 和美/美香さん» 初めまして、コメントありがとうございます!目の色ですか?夢主は変わりませんよ。赤司君はまだ目の色変わりません。(この回答であっているでしょうか…?) (2017年8月30日 18時) (レス) id: e2cb3a14fd (このIDを非表示/違反報告)
和美/美香 - 初めまして、続き頑張って下さい。目の色変わっているんですか? (2017年8月30日 18時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜庭結香 | 作者ホームページ:http://ulog.u.nosv.org/home  
作成日時:2017年8月20日 1時

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