キミに復讐したいから【赤司征十郎】

第１章『悲劇の幕開け』 ページ2

ピピピピピピピッ……



無機質なアラームの音で、目を覚ます。



「んっ……」



眠気を抑えてとりあえずベットから降り、カーテンを開ける。



「眩しっ。」



朝日が差し込み、眩しさで目が覚めて行くのを感じる。
今日もいい天気だ。



部屋を出ようとケータイを持つと、征十郎からL◯NEが来ていた。



なんだろう。



赤司すまない
赤司用事が出来てしまって朝練に行けないんだ
赤司虹村さんには伝えてあるから




……そっか。
一人で行けってことだね。



朝、征十郎と登校するのが私の楽しみの一つなのにな。
まぁ、用事があるなら仕方がないか。



今に始まったことじゃないし、そこまで気にはしない。



最近、征十郎は用事があるからと言って朝練に行かない、または私と一緒に行けないと言ってくる。



「何なんだろうな……。」



理由は何となくわかってはいる。



“浮気”



朝練に行けない日は、朝練が終わる頃には学校にいて、とある女子と話してることが多い。



付き合っているのはその子じゃなくて私……なんて、いくら心の中で思ってても伝わることはない。



言いたいけど、怖くて言えない。



もし言ってしまったら、どうなるかわからない。
別れてしまうかもしれない。



それだけは、絶対に避けたい。



気にしないことにして、朝ごはんを食べにリビングに向かう。



両親は朝早くから仕事に出るし、遠くに仕事をしに行って帰ってこない日が多い。
だから、朝ごはんは一人で食べることがある。



それが、Aにとって楽しかったりする。



誰にも邪魔されない、一人の時間。
それも大切だと思う。



リビングに行けば、使用人さんしかいなかった。



今日も一人か。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜



美味しい朝ごはんを食べ終え、身支度を済ませて家を出る。



「おはよう、A。」



ドアを開けるとそこには、珍しい来客が待っていた。

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