No.10 ページ24
？「くそっ！くそっ！くそおおおおおお！！」
さらっとした黒髪のショートカットの少女はその美しい顔を醜く歪めながら叫ぶ。
少女、曰く優艶乃奈夏は昭和のコントにでも出てきそうな古ぼけた教室に立たずんでいた。
机や椅子、教卓などは乱雑に倒れており、唯一新品と見える机が教室の中心にいる優艶を取り囲むように円のように並べられていた。
クラシック調の緩やかな音楽が流れてはいるが彼女の耳にはおそらく届いていないだろう。
もうどれくらいの時間閉じ込められているのだろう。それすらも曖昧になってくる。
食事はろくに与えられない、食事にありつけたとしてもパサパサのパンに脱脂粉乳と言うなんとも戦後の給食のような質素なものだ。
優艶「なんで能力を上手く制御出来ないの！？
こんなんじゃまた……………、また！！『あの部屋』に連れてかれる……っ！！！！」
優艶の記憶の隅にあったおぞましい事の数々が蘇ってくる。
あの事を思い出しただけで鳥肌が立ち、過呼吸になりそうになる。
実際に優艶の体にはまとわりつくような気持ちの悪い汗がだらだらと流れ、青白い顔になっている。
ピーンポーンパーんポーンッ。
不意に鳴った音に優艶はビクリッ体を大袈裟に
揺らす。
［優艶乃奈夏さん、優艶乃奈夏さん、至急職員室までお越し下さい。］
スピーカーから放送が流れたと同時に教室の扉がバンッと開かれた。
ズカズカと入ってくるガスマスクをした『先生』達。
もはや抵抗する力もなく教室の外へと引きずられるように連れていかれる。
ギシギシと音を立てて歩いて行くと職員室、と書かれた札がかけてある部屋にたどり着いた。
中に入ると先生達がこちらに向けて一斉に銃を構えた。
ニゲロ。
そう本能が訴えかけるが思いとは裏腹に体は思ったように動いてくれない。まるで金縛りにあったかのような状態だ。
［いつまでも仕事をしてくれない君はもう用済みだ。］
はっきりと聞こえたその声に優艶は目を見開く。
その時、確かに聞こえた銃声。
せめて最後にまたあの教室でかかっていた音楽を聴きたい、と優艶乃奈夏は思った。
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黒猫情報屋(プロフ) - 麻衣さん» ありがとうございます！頑張ります(^^) (2015年7月27日 22時) (
レス) id: aa52dcbe2f (このIDを非表示/違反報告)
麻衣 - 更新を待ってます(≧▽≦) (2015年7月27日 22時) (レス) id: 25213b58aa (このIDを非表示/違反報告)
黒猫情報屋(プロフ) - シンガンさん» すごく嬉しいです！ありがとうございます！！ (2015年7月24日 20時) (レス) id: aa52dcbe2f (このIDを非表示/違反報告)
シンガン - 勝手ながら作ってしまいました;http://to-a.ru/cQIzo1/img1 (2015年7月24日 14時) (レス) id: 1f863e47a0 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫情報屋(プロフ) - カザネさん» すいません！内容を少し返ることにします。ご指摘ありがとうございます！ (2015年4月8日 22時) (レス) id: aa52dcbe2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒猫情報屋 x他1人 | 作成日時：2015年4月1日 13時
