中原の覇王 part6 (ページ23)

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229話ページ23

趙悠の使いは、蒙恬と王賁に李斯の企みを暴露し、実力行使を促した

蒙恬と王賁の怒りは頂点に達し、李斯一味を除く事を決断する

恬「俺は、信がどう出るかを探ってくる。王賁は準備を頼んだよ」

賁「ああ」

蒙恬は飛信隊に協力を求めた

恬「李斯は俺達を殺そうと目論んでる…俺や王賁が死ねば、次は君たちだろう。そこで俺達と協力して、李斯一味を滅ぼそう！そうすれば災いだって避けられる！」

信「…確かに今の李斯がクソなのは認めるぜ。だけど戦争の様な争いになれば、無関係の人間も苦しんじまう。俺はそんなことは出来ねぇ」

恬「…」

信「阿房宮を攻撃したら止めるが、それ以外はお前らの邪魔はしねぇ。俺達は参加しないけどな」

恬「信…分かった」

蒙恬は最低限の言質は取った

王賁は動向を訪ねた

賁「あいつは何と？」

恬「参加はしないが、ジャマもしないと」

賁「よし…決行だ」

王賁と蒙恬は、愛閃や亜花錦ら自身の側近及び、合計2000人の楽華軍と玉鳳軍を集める

賁「李斯とその一味は、元帥を殺そうとするだけでなく、統一の功績を挙げた俺達までも滅ぼそうと目論んでいる！これは先帝の遺言に反対する行為であり、許される事ではない！我らは李斯一味を抹殺し、中華を靖んじる！」

恬「李斯の一味は一人残らず処刑だ。李斯一族は全員今夜中に車裂きにしてやる！抗議する奴らは一人残らず牢にぶち込め！それが宗室の一員であろうとも同じだ!」

参加者は気勢を上げ、攻撃を開始した

王賁は咸陽の居住地に殴り込むと、初手で素早く王宮の逃げ道を確保して封鎖し、信が鎮圧に来ないようにした

更に蒙恬は、陸仙に命じて咸陽であることなどお構いなしに門や建物に火を放ち、容赦なく弓を射掛けた

愛「国賊李斯を討つ！邪魔するものは五族に渡って滅ぼす！」

王棺は驚いて詰問する

棺「こんな…暴悪な振る舞いをするとは！！蒙恬と王賁は気でも狂ったか！？」

陸「黙れ！！自分の権勢の為に、蒙恬様とその一族を滅ぼそうとするなど…例え蒙恬様が許しても、俺達が許さん！！」

愛閃は王棺を殴り倒すと、楽華兵たちが争って鎗を突き、王棺は息絶えた

常「若に手をかけようとするクズが…地獄に落ちろ！」

馮去疾も亜花錦と関常に捕らえられ、一族諸共殺された

被害にあった者達が官憲に訴えるも、それは左丞相の蒙毅と中丞相の趙悠が実権を握っており、訴えなど取り合わなかった

こうして李斯以外の一味は悉く殺し尽くされ、宗族も多く巻き添えになった