中原の覇王 part6 (ページ18)

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224話ページ18

数では圧倒的に優勢であった官軍であったが、相手がAであり、士気が低かった

それに引き換え、Aの直轄兵はAに狂った忠誠心を抱いていたのだ

Aが桁違いの武勇を見せると、あっという間に官軍は崩れ出す

Aは51歳にも関わらず、容姿と色香は衰える所かますます輝きを見せ、虐待されていた筈の宦官でさえ、多大な色を覚える程であった

これもあって、官軍は次々に寝返っていく

閻「戦え！この役立たず共が！死にたいのか！！？」

『他人に甘えず、少しは自分で奮闘したらどうだ？』

閻楽は破れかぶれでAに特攻するも、Aに避けられ、拓跋珪に囚われる

捕らえられた閻楽は、Aへの罵詈雑言を辞めなかった為に、石虎によって、最も苦痛を伴い、目を覆いたくなる程の惨い方法で殺された

官軍を吸収したAは、函谷関に向かう

同時刻、政の死を知った扶越は兵をまとめて、国へ戻る

扶越は蒙恬や王賁と合流し、蒙恬から進言を受ける

恬「殿下は年長であり、聡明かつ勇猛であります。先帝も本来は殿下を世継ぎとなるお考えでしたが、体調を壊していたがために、趙高の口車に乗せられたのです！」

越「…」

賁「今、趙高が政治を乱しております。元帥が持ちこたえておりますので、咸陽に兵卒はおりません。殿下がもし趙高の罪を数え上げ、軍鼓を鳴らして進撃すれば、全ての者が馳せ参じて殿下を迎え入れるでしょう」

越「フッ…俺の計略は既に決まった！敢えて阻むものは斬る！」

90万の大軍勢が、咸陽に迫る

扶越の挙兵を知った趙高は、扶越の母親である陽に、息子へ自害するように、書を書くことを命じる

陽「息子に死ねだなんて…そんなの書けるわけないじゃない！」

高「なら…死んで貰いますよ」

陽「望まぬ生など願い下げよ！殺すなら速やかに殺しなさい！そして、私の左目を函谷関に置いて！そうすればA殿がお前を滅ぼすのが見られるからね！私の右目は刑場に置きなさい！そうすれば、私の息子がお前達を族滅するのを見られるわ！」

逆上した趙高は陽を斬る

陽「(大王様…向ちゃん…今…そっちに行くね…)」

陽は息絶えた

Aは函谷関を攻める

すると老旧の臣下や、兵卒達が口々に言う

「A様が喪に来られた！出迎えにゃならん！趙高の様な、クソ漏らしの宦官の為に関を守るなど…馬鹿な真似ができるか！」

城壁を越えてA軍へ合流しようとした

趙高の配下は逃亡者を斬ったが、これを止める事は出来なかった