中原の覇王 part6 (ページ17)

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223話ページ17

Aは深く苦悩した

今まで同僚から嫌われる事はあっても、主君から死ぬように言われた事は無かったからだ

そんな時…2つのサイコロが落ちる

一つは恩賞として斉王建から昔貰った物で、もう一つは、政から貰った物だ

『一度だけ…この賽を振ろう…そして…一番良い目が出なければ…それは私に死ねと言う事だろう』

Aは…チンチロの要領でサイコロを振る

すると…最上の出目…ゾロ目が出た

そして…Aの元に幻聴が聞こえてくる

？「死んではならぬ！！」

『その声は…義父上！？』

何と、拓跋翼の声が聞こえてきたのだ

翼「お前は…中華統一で終わるつもりなのか？お前の使命は…世界を全て平らげる事であろう！！」

『義父上…』

翼「立ち上がれ…世界の帝王よ」

これで…Aは完全に吹っ切れる

『そうだったな…！』

Aは立ち上がる。その顔に…迷いは無かった

「やっと来られたか！早く死になさい！！」

『分かっている…ここで死のう』

Aは首に剣を当てる

珪「母上！？」

『ただし…死ぬのはお前だがな！！』

Aは剣を、趙高の使者に振り下ろし、これを斬り殺す

「がはっ！？」

「何をする！？気でも狂われたか！？」

『私は至って正気だ！陛下は、私を漢公に封じたばかりだ…そんな私に自害を命じる筈がない！趙高が陛下の不在に漬け込んでいるのだろう！！』

猛「Aさん…！」

『私達は、君側の奸…趙高とその一味を討ち、国難を靖んずる！！敢えて阻むものは九族を滅す！！』

「「「その言葉…お待ちしておりました！！！」」」

『お前達！この使者を殺し、咸陽に送りつけろ！』

石勒達は、趙高の使者に襲いかかる

「やめろ…命だけは…」

勒「死ね！！」

趙高の使者を皆殺しにして、Aは関東の兵を集めると、20万で挙兵した

Aは僅か数ヶ月で函谷関以東を制圧した

これに対し、趙高は自身の娘婿である閻楽を大将とし、50万の兵を渡して対抗させる

閻「来るなら来てみろ…奴れい上がりの股婦め！貴様を捕え、お前の息子と配下の前で、女の尊厳を破壊してくれる！」

閻楽は意気込む

『大将は誰だ？』

恪「閻楽です。趙高の娘婿の…」

Aは手を叩いて笑う

『あの無能者が指揮官なら、例え億兆の兵が敵でも、恐るに足らぬ。ましてや50万程度…私の直轄兵だけで滅ぼしてやろう』

Aの直轄兵千人と、50万の軍が衝突した