中原の覇王 part6 (ページ16)

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222話ページ16

政の死を真っ先に知ったのは…趙高であった

ここで…趙高は自身の野望を剥き出しにする

趙高は扶越ではなく、胡亥を擁立しようとしたのだ

趙高は胡亥の元に向かった

胡亥にとって趙高は教育係であった

そのため彼が慌てて訪れたことに驚きながらも自分の馬車に載せた

高「さ、先ほど陛下が崩じました。しかしながら、諸子を王に封ずる詔はなく、ただ扶越様だけに書を賜りました。扶越様が来れば、即位して皇帝になりますが、あなたには尺寸の地もありません。どうするつもりでしょうか？」

胡「当然なことだ。私は"明君は臣を知り、明父は子を知る"と聞いている。父上が諸子を封じなくとも、父上の決定に対して何も言うことはない」

高「殷の湯王や周の文王が主を殺害し、天下の人々は殷の湯王や周の文王の義を称えました。大事をなす時は、小さい事にはこだわらないものです」

胡「…」

高「小さな事を顧みて、大きな事を忘れてしまうと、後に必ず害があるのです。疑ってためらっていれば、必ず後悔することになります。決断して実行すれば、鬼神も避けていき、成功するでしょう。どうか即位を成し遂げていただきますように…」

胡亥は悩んだ末に、陰謀に乗る事にした

次に趙高は、李斯の説得を行う

当初は遺詔の改竄に反対していた李斯であったが、Aの脅威を熱心に訴え、最終的にはこれを認めさせた

こうして三人は共謀し、政が丞相に与えた詔を偽造して胡亥を太子に立てる準備を始めた

趙高と李斯は上手く政の死を隠しながら移動を続け、その間に政の書を偽造して扶越に送った

そして…真っ先にAに書類を届け、自害を迫った

これを知ったAは、一旦は自害しようとするも、周りに止められる

勒「何してんだAさん！？今国の軍は、西に出ているんだ！俺達が攻め入れば、秦は一溜まりもない！陛下はそれを知ってる筈だぜ！！」

恪「そうです！陛下がAさんや珪を寵愛していたのは、周知の事実です。今、一人の使者が来ただけですぐに自害してしまったら、偽りがあるのかないのか判断することはできません。復請して死んでも遅くはないでしょう！」

韓信と王猛、拓跋珪と張賓も同じ事を言う

「何と！お前達は漢公に謀反を唆すか！？…漢公！直ちに死になされ！さもなくば、息子と娘も皆殺しにしますぞ！！」

趙高の使者が、何回も自害するように催促する

『…少し…考えさせてくれ…』

Aは部屋の奥に籠もった